2017年08月19日

ルーベンスの模写

リュベンスss.jpg




ルーベンスは、画家として大成した後でも、多量の模写をやっている。
この点がちょっと面白いのだが、

リュベンス (岩波 世界の美術)  2003/6/24  (イメージ)
クリスティン・ローゼ ベルキン   (著), 
http://www.amazon.co.jp/dp/4000089722

によると。1628-29年にマドリードへ赴いたときに、スペイン王室コレクションのティティアーノを全部模写したそうだ。

ゼルキンは、「円熟した忙しい画家がここまで模写にとりくむのは前代未聞である」とまで書いている。

こういうとこに、ルーベンスのある「特徴」があるし、ルーベンス理解のカギでもあるのかもしれない。
辛辣な瀬木慎一氏は「(ルーベンス)の場合は、同時に自己の才能を発揮する機会に恵まれていたからいいようなものの、もしそうでなかったら、その名前は、きっと、史上空前の大偽作家として書きとどめられたにちがいない。」と書いている
ref 芸術新潮1967年10月号p17-20

  そういうルーベンスの模写に、あのパルミジャニーノの「弓を削るエロス」の模写があるようだ。
アルテピナコテーク サイトのドキュメントが読めないので、本当にルーベンスの模写なのかどうかはわからないが
いささか、興味深い。多少原作を改変したところもある。

ミュンヘンにあるルーベンスのコピー
Rubens  Copy  for Parmigianino
  http://www.wga.hu/art/r/rubens/21mythol/14mythol.jpg
Cupid Making His Bow
 1614
 Oil on canvas, 142 x 108 cm
 Alte Pinakothek, Munich

ウイーン Kunsthistorisches Museumにあるパルミジャニーノの「弓を削るエロス」
PARMIGIANINO
(b. 1503, Parma, d. 1540, Casal Maggiore)Cupid
1523-24
 Oil on wood, 135 x 65,3 cm
 Kunsthistorisches Museum, Vienna

posted by 山科玲児 at 10:13| Comment(0) | 2017年日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]