2017年09月22日

シャングリラ

夢の棲む街.JPG


  何十年も前に読んだ、山尾悠子の短編で、忘れ難い作品がこの「シャングリラ」だ。
  上イメージの「夢の棲む街」に収録されていた。
 「ファンタジア領」という連作のPART2であって、他の2編も佳作だったが、「シャングリラ」が一番記憶に深く残っている。その執拗な残りかたといったら、中島敦の名人伝なみであったから、かなり重症だ。
 ネットで検索したら、同様に評価している方々も散見しする。
 なんか、とても視覚的な作品で動きもあり、全部をアニメにできそうな感じすらある。金子國義や、まりのるうにい風の絵が似合いそうである。山尾悠子氏の作品は、言葉を獰猛に消化しながら硬い言葉の断崖をよじ登るような努力を読者に要求するものが多いので、やや親しみにくいものが多いのだが(「破壊王」シリーズなど)、、これは違う。

 図書館で  山尾悠子 作品集成という巨冊を借りてきて確かめたが、雑誌のときはともかく初出単行本(文庫本)との異同はみつけることはできなかった。最初、この巨冊を借りて読んだときは「シャングリラ」というのが目次になかったので、収録されていないのかと残念に思ったものだが、実は「ファンタジア領」で収録されていた。この本ではたった20Pしかない。

まだご健勝のようだから、集成にいれるとき手を加えるということもあるかと思ったが、そうでもないようだ。
 一方、長編:仮面物語は、別ヴァージョンの中編「ゴーレム」になって収録されているので、現在では図書館などでしか読むことができないのが少し残念だ。


posted by 山科玲児 at 08:11| Comment(0) | 2017年日記
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