2017年11月30日

神戸と王献章



東方書店の宣伝雑誌 「東方」441  2017年12月号に 掲載の、
日本所蔵の明清絵画、二つの視点から  板倉聖哲(東京大学東洋文化研究所)
清代の画家:王献章について、江戸時代に伝来して影響したということばかりを書いている。
それはこの文章の趣旨としてはもっともであるが、当方は別の視点から書いておきたい。

実のところは、日本に王献章画が割と多いのは、廉泉というコレクターが王献章画を多数含む所蔵品をもって日本に来たからである。
しかも廉泉は大正4年から、神戸に3年ほど住んでいた(その後、東京小石川に移ったようだ)。コレクションを日本で展示販売していた。扇面の大規模なコレクションをみせている展示施設があって、それを、扇面館と呼ばれていたようだ。
当時の住所は、神戸市山本通三丁目百十八番ノ五

今、北野ホテルやモスクのある、洋館が並ぶ山の手の高級住宅地である。

廉泉の奥様が、また学者で、呉芝瑛という人ですが、革命家 秋キンとの関係でも
有名である。顔がわかる写真を2014年12月に紹介しておいた。

今回、泉屋博古館別館(六本木)で展示された扇面集も廉泉の小萬柳堂コレクションである。それは大きな所蔵印があったので間違いない。
六本木の泉屋博古館 分館(東京)
https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html

  王献章の絵画そのものを、私は高く評価している訳ではないが、事実関係として、少し注釈しておきたかっただけである。

posted by 山科玲児 at 08:09| Comment(0) | 2017年日記
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