2018年01月28日

闘牛とヨーロッパ

Carmen Rosi.jpg


  長崎は寒いので、 血湧き肉躍る、故フランチェスコ=ロージ監督のオペラ映画カルメンを視聴してみました。


何度みても感心するのは、冒頭の序曲の前と序曲にかぶせた闘牛シーンです。
 これは、動物愛護団体がまっかになって怒りそうな血まみれの闘牛シーンで実にショッキングです。だからこそYoutubeにはその部分だけはないのでしょう。当然、歌手・俳優であるルジェッロ・ライモンディができるはずはなく、本職の闘牛士らしい サンティアゴ ロペスSantiago Lopezが代行して演じております。なんかこのシーンだけ不自然に闘牛士の首から上がみえないのはそのせいでしょう。

  しかし、こういう闘牛のクローズアップの撮影には、カメラマンも闘牛士たちの近くに行って決死の覚悟で撮影しているとしか思えません。現在ほどハイテクじゃない時代ですからね。
  
    しかし、この闘牛を観るとき、つくづく思うのは、古代ローマ以来のヨーロッパの原点のようなものがここにあるということです。残酷さや奇矯さも含めてヨーロッパなので、そういうものを切除してしまったらヨーロッパそのものが消滅してしまうでしょう。
 マドリードを再訪したとき、あるスペイン人に話したことですが、

  スペインから闘牛がなくなったとき、ヨーロッパは無くなる。

 ルーマニア生まれでパリで活躍した哲学者 シオランも「学芸の女神アテナは武装しているではないか」と西欧人に警鐘を鳴らしていましたが、それと並行するような思いを抱いたものです。



posted by 山科玲児 at 20:04| Comment(0) | 2018年日記
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