2018年02月07日

行成の基準作

敦康親王 ss.jpg


太宰府の九州国立博物館:特別展『王羲之と日本の書』
http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s50.html
に、2月10日〜3月11日まで公開される
  敦康親王初覲関係文書(宮内庁 三の丸尚蔵館)::イメージ
ですが、これ結構注目です。

   なんでかというと、これ実は 藤原行成の書の最も良い基準作なんですね。
   田村悦子先生の「三蹟」  日本の美術 No.122、1976年 至文堂 
は、行成の遺作を最も意地悪く疑い深く検討した著作だと思います。
  例えば、東京国立博物館の白楽天詩巻(九州国立博物館のこの特別展で、3月13日〜4月8日で展示します)は、だれも疑わない行成の真蹟ですが、その根拠は、末尾にある行成の直系の子孫で書名も高かったらしい藤原定信の鑑定書きが根拠です。それは信用できるようですが、それ自身の内容が証拠じゃなくて、くっついているとはいえ外からの証拠なんですね。
   一方、この敦康親王の関係文書は、当時の行成の業務官位などから内部的証拠から実証されるものなので、より直接的な実証ができる基準作だそうです。
以上は、田村悦子 先生の議論の受け売りです。。

この敦康親王;下イメージの
 暴れん坊少納言 コミック 1-7巻 (ガムコミックス)
    http://www.amazon.co.jp/dp/4847036069
にもまだ幼児としてですが、出てきてます。勿論、藤原行成も出てきますよ。。

この敦康親王が、父一条天皇と正式にご対面するときの衣装などのメモ文書のようですね。


暴れん坊 少納言 56.JPG


posted by 山科玲児 at 08:10| Comment(0) | 2018年日記
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