2018年03月30日

装飾料紙と絵画

徽宗  池.jpg



宋代花箋展 図録で、一番違和感があるのが、装飾料紙に描かれた水墨画である。
http://www.npm.gov.tw/dm2001/b/exhibition/creature/K2A000986N_basic.htm

 花とか野菜とかいうような大きな絵画的な模様ではなく、一面のワラビ模様であるから、それほど気にならないとはいえ、こういう料紙に描く意味があったのか?どういう意図なんだろうと怪しみたくなる。
  これは 徽宗皇帝の絵ということになっていて、南宋時代の跋までついているが、果たしてどうだろうか?ただこういう豪華な紙に描いたということで上流社会宮廷関係のものだという状況証拠にはなるだろう。
  同様な違和感は、絹に描いた絵で、絹が錦であって、色模様ではないが模様のある絹である場合にも感じる。たとえば、やはり伝徽宗皇帝の文會圖
https://reijibook.exblog.jp/15345633/
がそうであるし、
黄公望の 九珠峰翠図もそうである。
http://painting.npm.gov.tw/Painting_Page.aspx?dep=P&PaintingId=1058
  一方、装飾料紙に書を書く場合は、あまり違和感はない。むしろ作品の価値が増したような感じすらする。

  蘇軾の書で、書自体にはかなり疑問をもちたくなるものでも、こういう料紙ならひょっといたら良いのかも?とみなおしたくなる。
  日本でも、俵屋宗達工房の絵の上に 光悦などの書が書いてあるものはなかなか良いものだ。
  ということからすると、私自身としては料紙の模様は「絵画」に分類しているのかもしれない。「絵画」に「絵画」を重ねるのは煩わしいが、「絵画」に書を重ねるのは良いということである。


posted by 山科玲児 at 09:09| Comment(0) | 2018年日記
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