の静物画を、図書館から借りてきました。人気があったようで、なかなか閲覧・貸し出しできなかったんですね。
この表紙は、 日本ではたぶん無名のフローリス クラエス ファン ディエックの絵です。
この絵はアムステルダムのライクス美術館にある《テーブル上に配されたチーズと果物》(ライクス美術館の英語サイトでは「チーズのある静物」という表題です。まあ、たいていの場合、表題は適当につけるんですが美術館のラベルに従ったほうがよかったかもしれません)で、ライクスの長い建て直しリニューアルのあと開催された静物画展のポスターになったものです。ただし、これは1982年に購入されたものなのでライクスの古くからのコレクションではありません。そういう意味で、日本ではあまり知られていない絵画だといえるでしょう。 サザビーズを通して。 68万フロリンでライクス美術館がレンブラント協会とライクス美術館協力会の援助のもとに購入したものです。
私は、他の画家の類似の絵をアントワープでみていて、結構印象に残っています。
ショーステン オランダの朝食 アントワープ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Floris_van_Schooten_-_Een_Hollands_ontbijt_(KMSKA).jpg
ショーステン オランダの朝食 アントワープ
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Floris_van_Schooten_-_Een_Hollands_ontbijt_(KMSKA).jpg
さっと、読んだところでは、満足と不満が相半ばするところです。おそらく木島氏と静物画の愛好という点ではよく似ていて似たような嗜好があり、かなり重なっているので、細部での食い違いがかえって意識されて、ここは違うだろう、とかこれじゃなくてこっちをとるべきではないか?とか色々言いたくなるのかもしれませんね。
特に違うのは、「静物画」ジャンルの成立は、私は市場側注文主側の問題であると考えていますが、木島氏は画家側の問題だと考えているふしがあることです。
前、書いた文章を再録してます。
前、書いた文章を再録してます。
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問題は静物画というジャンル画題が「絵画」として認められているかどうかという問題、芸術家側ではなく、注文者側、鑑賞者側の問題であるということです。「静物画」を注文し、売買する人々が一般的になるかどうかという社会的な問題でした。
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問題は静物画というジャンル画題が「絵画」として認められているかどうかという問題、芸術家側ではなく、注文者側、鑑賞者側の問題であるということです。「静物画」を注文し、売買する人々が一般的になるかどうかという社会的な問題でした。
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とにかく、日本語で読める静物画の良質な色合わせの良い画集にはちがいないでしょう。
此の本については、他日、いろいろ書くつもりです。
此の本については、他日、いろいろ書くつもりです。