2018年06月29日

テーマで見る世界の名画 第9巻『神話と物語』



ハーゲンに忠告するドナウのニンフたち.JPG



ARTGALLERY アートギャラリー テーマで見る世界の名画 全 10巻 - 集英社
の第9巻『神話と物語』を読みました。

  なんか、前半、似たような群像構図の絵が多かったように思います。好きな絵画・良い絵画を出すのでなくて、有名な神話エピソードを全部あげようとして、そういう傾向になっているんじゃないかと邪推してます。有名なエピソードでも良い絵がないものもあるから、無理しなくてもいいのにな、と思ったものでした。また、ヴィーナスの巻やヌードの巻と重複すると不味いということもあるでしょうね。

  記憶に残ったのは、ピエロ・ダ・コシモの「蜂蜜の発見」が  ウォーチェスター美術館にあるということですかね。 ロンドン・ナショナルギャラリーかな?と思っていたので意外でした。ウォーチェスターというから英国かな?と思ったら、今日調べたら 米国東海岸マサチューセッツ州のウォーチェスターでした。
http://www.worcesterart.org/collection/European/1937.76.html  (ウォーチェスター美術館のサイト)
このウォーチェスター美術館 いろいろ突っ込みどころがあるので、またとりあげるかもしれません。

  もうひとつ、印象に残ったのは、マントヴァのジュリオ・ロマーノの「巨人たちの戦い」です。それも悪い方に。 こうして良いカラーでみるとあまりたいしたことないな。 実物は大きいので感嘆するのかもしれませんが、この本で見る限り、なんかカリカチュア風です。 澁澤龍彦氏も「(モノクロ)図版でみていたほうがよかった」という意味深のコメントしてました。「巨人たちの戦い」(ギガントマキア)では、ベルリンのペルガモン美術館のほうが良いようですね。ペルガモンのほうは彫刻で絵画ではありませんが、、ジュリオ・ロマーノ自身はもっと良い作品があると思いますし評価すべき人でしょうが、、この作品は過大評価だな。

  神話についての古代の発掘絵画では、太りすぎのポンペイの絵なんかより、最古であり刺激的なマケドニア王族墓のペルセポネーの略奪  をまずあげるべきじゃないか? と疑問に思いました。
これは、
2015年に古代ギリシャのルーベンス として、当方が取り上げた墓室壁画です


  ポンペイなら秘儀荘ですが、こちらは、なぜか全10巻を通してとりあげてなかったようで不思議に思っております。私が見落としたのかもしれません。

 後半、ヘンリー・フュスリ については、チューリッヒのクンストハウスにあるイメージの「ハーゲンに忠告するドナウのニンフたち(上イメージ)」のほうが劇的でよかったんじゃないかなあ、と思います。また神曲の挿絵としてジョバンニ・パオロを出してますが、ボッテチェリのモノクロ素描ほうがよかったんじゃないかなあ、とも思いました。ただ彩色した挿絵はそれほどよくはないのでこの辺で避けたのかな?
 バーン・ジョーンズの物語絵画なら、画家自身が一番執着した聖杯物語の一連の作品のなかで選ぶと「ランスロットの夢」(下イメージ  サウザンプトン美術館)のほうがよかった。

  解説、エッセイが末尾にありますが、姜氏の文章は、私には意味不明でした。




ランスロットの夢IMG_7097.JPG



posted by 山科玲児 at 09:52| Comment(0) | 2018年日記
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