2018年11月16日

夏珪は忘れられていたか

夏珪 ボストン.jpg



  南宋画院の画家:夏珪(イメージはボストン美術館所蔵)  が「17世紀で完全に忘れられた completely   forgetton。。20世紀に再発見された」
という記述が
英文Wikipediaにあるが、ひどい間違いである。

その証拠は、
1.  18世紀のど真ん中1745年に編纂完了した、乾隆帝 宮廷所蔵品の目録  石渠宝笈 初編  巻32  御書房所蔵分  に2点 記載されておりいずれも「上等」というランクになっている。これらの作品の真贋はどうでもよく記載され上等となっている以上、忘れられているわけではない、わけである。清朝宮廷のほかの目録をあわせると、6点が記載されている。

2.1854年  同治10年1871年に刊行された李佐賢:書画鑑影第2巻にも夏珪の画巻が掲載されほめられておる。この書画鑑影  は北京の複数の収集家の収集品を実見した記録である。記載された書画が現在までのこっているものも多く、それらと比較することにより水準が高い著録であることがわかる。

3.19世紀に書かれた大収集家:顧文彬(1811-1889)の過雲楼書画記にも1点記載され激賞されている。
  以上の 証拠により
 「17世紀までに完全に忘れられ」
てのは、嘘もいいところだ。ほんとうに、どこの誰が言いふらしたんだろうか??



posted by 山科玲児 at 08:04| Comment(0) | 2018年日記
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