2019年01月06日

ミルヴァートンは実在した 【追補】

シャーロック・ホームズ シリーズで、モリアーティ教授に並んだ、頭脳派の強者に、
チャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンがいます。

憂国のモリアーティにもでてくるようで、今後の活躍が愉しみですが、この恐喝者にはモデルがあるようですね。
Charles Augustus Howell  (10 March 1840 – 21 April 1890)
https://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Augustus_Howell

どうもミルヴァートンより更に大物のようで、「ロンドン最悪の人物」とさえ呼ばれていて(Ref)、あろうことか、ラファエル前派の芸術家たち 特に ロゼッティ、と、深い関係があったようです、なんせラスキンの秘書やってたんだそうですからね。詩人 スウィンバーンとも腐れ縁があったようでムチャクチャにきらわれてますが、バーン・ジョーンズとも多少関係があったようです。ホイッスラーも知人だったようですね。
1890年にパブそばの路上で喉を切られて死んでおります。

  もともと、ポルトガルの港町オポルト在住の英国人の父と貴族?らしいポルトガル人の母の間に生まれました。若くしていかさま賭博でポルトガルを逃げだしロンドンへ。そのあと、Felice Orsini によるナポレオン三世暗殺計画に関わって英国から逃亡、またロンドンに舞い戻るという、
なんというかとんでもない経歴の持ち主です。
  しかし、1865 から1868年まで.ラスキンの秘書を務めたころから以後、有能な秘書・美術商・恐喝者としてロンドンで活躍したようですね。

  ホイッスラーが米国の鉄道王の大富豪フリーアと英国で会ったのが1890年です。ハウエルならさっそく食い込んできたでしょうけど、命を失ったのはフリーアと関係があったのかなかったのかはわかりません。
  憂国のモリアーティは、ハウエルを研究すると面白いと思いますよ。。。


REf. なんと、この短編の最初の題名は、「ロンドン最悪の男」だったようですね。これ、全く知らないで書いたんですが偶然は怖ろしいものです。 Source;The Return of Sherlock Holmes ..Oxford University Press,1993, なんと今はこのエディションは注釈・解説こみで日本語完訳されてる。
posted by 山科玲児 at 12:38| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]