2019年02月16日

BWV1043

 大バッハ(J.S. Bach) BWV1043 [2つのヴァイオリンのための協奏曲]
を2月11日、福岡のアイレフ ホールで聴いた。同じコンサートは東京で2月10日上野の東京文化会館小ホールでも行われた。

寺神戸亮氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E7%A5%9E%E6%88%B8%E4%BA%AE

のヴァイオリンの音色が一音一音、神がかって美しく、力演だった若林夏美氏のヴァイオリンが、ややかすんでみえたぐらいである。
 寺神戸氏は、ヴァイオリニストとして今絶頂期ではなかろうか?? 聴衆のなかからも賛嘆する囁きが漏れ聞こえてきたぐらいだ。

  この曲は、今回のようにトリオソナタを少し大きくしたぐらいの編成で演奏するのがよいようにおもう。二人のソロヴァイオリン、二人のトッティ・ヴァイオリン(竹嶋祐子・廣松真也)、ヴィオラ一人(秋葉美佳)、チェロ1(山元徹),ヴィオローネ(コントラバスのような大きな楽器)1(西澤誠治),チェンバロ1(上尾直毅)である。協奏曲という名前で先入観をもってしまうのか、往々にして何十人ものオーケストラでやっているようだ。しかし、魅力が半減する。メニューインとオイストラフ主演コンサートなどはその類いで、二人の名ヴァイオリニストの良さを全く出せていない。脂肪太りした感じだ。

  パリのルーブル美術館の演奏会で、今回と似た絞った編成でやった動画がある。これは120万回以上も再生されている名演である。Arabella Steinbacherと Akiko Suwanai (諏訪内晶子)2人のヴァイオリニストの技量も高く、推薦できる。
  https://www.youtube.com/watch?v=leTVfMb2uME

なんと、ここでは二人ともストラディヴァリウスを使っている。スタインバッハーはStradivarius 1716 Violin 'Booth' 、諏訪内は、Stradivarius 1714 Violin 'Dolphin'である。

どっちかというと、諏訪内のほうの音色が、当方の好みにあう。

 ちょっと違ったコンセプトの音色を出した演奏にイタリアの団体の動画(ボローニャのPalazzo Albergati での演奏) もあり
J.S. Bach - Concerto per 2 violini in Re- BWV 1043 (1) - Montanari - Talamo - Astrusi - YouTube

、また別の味わいがあるが、やはりドイツ人と日本人ヴァイオリニストによるこのルーブルの力演が、動画では一番良いようだ。


posted by 山科玲児 at 07:55| Comment(0) | 日記
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