2019年05月09日

ドレスデンのフェルメールの変貌


ドレスデン美術館の美しいフェルメール「窓辺で手紙を読む女」が変貌した。

CODARTで最初に知ったし、現在でも一番良い写真・情報を出しているニュースサイトである。
日本でも、産経新聞初め、早くニュースを出しているようではあるが、ちょっと情報不足かな。

明確にいうと、修理途中:半分だけキューピットの絵を出したところで、
一時的に公衆に公開することにしたらしい。本年五月8日ー六月16日まで。。
 Exhibition: 8 May - 16 June 2019
その後、修理をすすめて、全部露出させたのち、2020年半ばに、常設展で公開するようである。

しかし、果たしてここまで修復して良かったのだろうか??少なくとも250年以上、前の状態の絵を我々は観てきたわけだし、そういう歴史性を消し去っていいものだろうか??という疑問はでてくる。また、オリジナルのフェルメールの筆を傷つけてしまう危険性も相当大きい。
前の状態で絵画表面が黄みがかっていたのはニスの褪色であろうから、それがとれてよりオリジナルの色彩に近くなったのは良かったと思うのだが?? クリーニングだけにして、赤外線写真や復元模写を横に展示するぐらいでよかったのではなかろうか???

この壁の塗りつぶしは、フェルメール自身によって行われた、と判断して旧来はそのままにしていたのだろうが、除去したのはよかったのかどうか??

途中で公開したのも、あるいは、そういう批判を仰いで、このまますすめていいかというアリバイつくり、承認を得る、という意味合いが大きいのではなかろうか?  あまり反対がなければ、このまますすめる、強い反対がおこれば戻す、というような意図があるのかもしれない。


posted by 山科玲児 at 05:15| Comment(0) | 日記
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