2019年05月27日

バーンハート教授は印があまり読めない?

freer2 seal2.jpg




香港の、Orientations Vol 59 No.2 March-April  2019の、
Richard M. Barnhart. An Enigmatic Seal and Three Song Flower-and-Bird Paintings

を苛立ちながらも読んでいたら、とんでもないことがわかった。

フリーア・ギャラリーにあるもう一つの花鳥画
https://www.freersackler.si.edu/object/F1917.342/
についても書いているのだが、中央上端にある上イメージの印について、
 バーンハート教授は、中国人らしいBai Qianshenに送って読んでもらっているのだ。こんなのすぐ読めないと中国書画の学者としちゃまずいだろう。いうまでもなく「楚國米フツ」であるが、米フツの確かな印影に同じものはない。北京故宮の蘭亭八柱第二本の跋部分にある印影に似ているがよくよく比較すると違う。また、この蘭亭八柱第二本の跋部分は、かなり疑わしいものである。従って、どっちにしろ偽印の可能性がある。
バーンハート教授はもう一つの絵
https://www.freersackler.si.edu/object/F1919.154/
の左上角にある印とこれが一致する(それは確かだ)ことを根拠にどちらも「米フツ」旧蔵だといいたいらしいが、それはこの印影が真であると証明されないと無理があるだろう。ここでわかるのは、この2つの絵が過去のある時点で同じ所蔵者のところにあった、ということだけである。

 昨日の「この印はないだろう?」でも疑義を呈しておいたが、バーンハート教授は印の篆書があまり読めないのではなかろうか?

 2017年07月04日の  チャイナゲート  再び
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/180235653.html

でも、中国系米国人のKathleen Yangが「印影がわからない印章専門家」状態でも通っているようなので、米国人が読めない・わからないのをいいことに、いいかげんな「専門家」が大きな顔をしているらしい状況が想像できる。

 ただ、バーンハート教授がフリーアの倉庫からとりあげた、この絵
https://www.freersackler.si.edu/object/F1919.154/
は、結構古い感じがするので、あまり大仰なことをいわなければ良質な中国古画として研究に値するものだろう。確かにヒビや剥落箇所の補筆も多いようだし、周囲が相当切り取られているようだが、それほど悪くはなさそうだ。 カラー写真しかみてないので保留はしなければいけないが、まあ発見といってもいいのではないか?と感じている。ただ、北宋?というのはどうだかなあ。。また「丹楓鳥鵲」という題がついているようだが、これは楓なのかな?どうみても違うだろう。この樹木は確かに、崔白の「双喜図」と似た樹のようにみえるところが崔白という推定を引き出しているのだろう。ただ、楓ではない。






タグ:中国絵画
posted by 山科玲児 at 05:21| Comment(0) | 日記
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