2019年06月19日

ヨース・ファン・ゲント問題  


西洋美術の歴史4 ルネサンスT 百花繚乱のイタリア、新たな精神と新たな表現
http://www.chuko.co.jp/zenshu/2016/10/403594.html

で、ウルビーノのパラッチオ  ドッカーレの書斎などにある絵画を
出稼ぎのフランドル人画家 ヨース・ファン・ゲントにあてている。
それには文献的裏付けもあるようだが、このヨース・ファン・ゲント、、非常に難しい問題を含んでいて、その混乱していることは、フレマールの画家やヒエロニムス・ボスと同じくらいかそれ以上である。

まず、彼のウィキペヂア項目
ヨース・ファン・ワッセンホフ
で、代表作の一つになっている ゲントのシントバーブ大聖堂にある「キリストの磔刑」三連祭壇画
 Calvary Triptych, Sint-Baafskathedraal
   https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Calvary_Triptych

これそのものが、
有力なサイトWeb Gallery of Artでは「多くの専門家がヒューホー・ファン・デア・グースの作品だとしている」ということになっている。
この作品はゲントで何度か実見しているから、これには驚いた。
 しかし、一方、Till Holger Borcheltの文責らしい? サイト Fremish Primitif では、やはりヨース ファン  ゲントの筆になっている。
http://vlaamseprimitieven.vlaamsekunstcollectie.be/en/biographies/joos-van-wassenhove


 いったい、どっちなんだよ。。

   また、ロンドンのナショナルギャラリーには、やはりウルビーノのパラッチオからもってきたイタリア風の優れた絵画が2点ある、実見したがなかなかの佳作である。公爵が「音楽」や「修辞学」の擬人像に仕えるという設定の作品だが、これも昔はヨース ファン  ゲントの作品だということになっていたが、今はむしろスペイン人画家
Pedro Berruguete − Wikipédia
https://en.wikipedia.org/wiki/Pedro_Berruguete
との合作、またはPedro Berrugueteの作品ということになっていて、同じ画に別の画家名をつけて紹介されることすらある。

音楽の擬人像
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Musica_wassenhove.jpg
修辞の擬人像
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:JoosVanWassenhove_ret%C3%B3rica.jpg

  ここまで、混乱していると、論点の整理すらむずかしい。ゲントとウルビーノと離れた地域が関連していることも、調査を難しくしているのかもしれない。
 この問題は、そのうちまた出す予定。

posted by 山科玲児 at 06:49| Comment(0) | 日記
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