2019年06月08日 プラドでフラ・アンジェリコ展
で記述した
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また、木を切り抜いた書き割り人形に絵を描いたような珍しいとても大きな作品もフィレンチェのCampagna di San Niccolo del Ceppoから借りてきております。これはフレスコ画を剥がしたものかもしれませんね。てもとにはデータも総カタログもないのでよくわかりません。
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この作品の画像がWikiimediaにありました。
この件ですが、どうもいろいろなイタリア語サイトを英語翻訳してみてみたら、
「基底材は木材」
のようです。ただ、現在の状態になったのがいつなのか、もともとこういう形だったのか、あのアルノ川の洪水被害と関係あるのか? はよくわかりません。
それに、派生的なことですが、右下のアッシジの聖フランシスコ像の上半身は、なんと米国のフィラデルフィアにあり(イメージ)、
Philadelphia Museum of Art - Collections Object : Saint Francis of Assisi
今フィレンチェにあるもの、そしてプラドに出張展示されているものの該当部分はコピーなんですね。20世紀初頭ごろ流出したもののようです。この断片みると、もともと書き割りっぽい形していたのかな?とも思います。ルーベンスの聖ワルブルガ教会の天使
の例もありますしね。
その時期フィレンツェにいたのに、全然知りませんでした。残念!!
御調査 ありがとうございました。やはり切り抜いた人形みたいな木材に絵を描いたものだったんですね。ルーベンスの例に似たものだったんでしょうが、ルーベンスのと違ってもともとどういう用途・セッテングになっていたのかよくわからない感じもいたします。こういう作品は破損しやすいでしょうから、あまり残っていないのかもしれませんね。あるいは改造されて残っている可能性もあります。
別件ですが、お近くで開催の原三渓展は推薦です。
>fontanaさん
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>あまり詳しい記事は見当たらなかったのですが、修復を手掛けたOpificio delle pietre dureのサイトによると、この作品は1430年頃Angelicoによって描かれた作品で、当初から形に合わせて描かれた板絵だったそうですが、1611年オリジナルの形からかなり小さくされてしまったそうです。20世紀の初めにサン・フランチェスコの胸から上の部分が盗まれ、その後そこにはコピーが置かれています。このサン・フランチェスコのオリジナルはご存知の通り、1921年からフィラデルフィアに保管されています。1966年の洪水で被害に遭い、2016年から2年間の修復を経て、2017年Compagnia di San Niccolò di Bari detta del Ceppo(聖ニコラウス信者会、通称チェツポ)の設立600年を記念して彼らの小礼拝堂に戻り、昨年修復費用を出したFondazione CR Firenzeで2か月ほど一般公開されていたそうです。
>その時期フィレンツェにいたのに、全然知りませんでした。残念!!
原三渓、気になっていました。お墨付きを頂いたので、是非行ってみたいと思います。ちなみに三渓園にそばの高校に通っていました。そんな貴重なものだとは知りませんでしたが。