2019年07月02日

元青花魚藻文壺は更に発見されたのか??

元魚藻壷ImageB1.jpg

Tりょう 様 からのコメント・質問があって
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/186190381.html#comment
多少調べたので、まとめておきます。

前に
青花魚藻文壺
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/184433857.html
を書いておきましたが、多少追加する話もありました。
繭山康彦氏(現在は西村姓に変更)の著書:骨董勉強ノオト(Ref1)では7点とされています。
大阪市立東洋陶磁美術館(旧  安宅コレクション イメージ  当方撮影)
東京富士美術館(ガーナー卿旧蔵)
東京国立博物館(田中芳男氏 明治13年(1880)寄贈)
梅澤記念館
ブルックリン美術館(William E. Hutchins氏  遺贈)
トプカピ宮殿博物館
北京 故宮博物院

  なんか、梅澤記念館のものって写真ないですね。

  こういうものですから、当然、多数の偽作・模作・レプリカが1970年代以降に制作されたんでしょう。いまでもネットオークションサイトや知らんような小さなディーラーサイトなんかで、模倣作を売っているのをみかけます。したがって当然、疑念はあるのですが、、

 1970年以降に発見されたということになっている、まあ、みこみがありそうなものが、2つぐらいはあるようです。

 まず一つは、2006年にクリスティーズででたもの
Christie's Chinese Ceramics and Works of Art, Including Export Art London
 11 July 2006
Lot 111
A MAGNIFICENT AND RARE YUAN BLUE AND WHITE 'FISH' JAR
YUAN DYNASTY (AD 1279-1368)
GBP 2,136,000
https://www.christies.com/lotfinder/Lot/a-magnificent-and-rare-yuan-blue-and-4746345-details.aspx
まあ200万ポンド以上という落札価格ですから、ひどい代物ではないと思います。

  もう一つは、かなり信頼性が落ちるんですが、
  英国の古美術商エスケナージが2002年に売りに出したもの(下イメージは販売カタログの表紙)
Asian art Fair2003
  エスケナージは、昔かなり危ないひどいものも売っていたのですが、筋の良いものも扱ってますし、確か不言堂の坂本氏が昭和47年に高額でおとした元の青花秞裏紅大壺も、結局、エスケナージの手に移ってエスケナージの顧客へ売られたようです。清濁併せのむ油断成らない大物という感じですね。

ref1. 繭山康彦、骨董勉強ノオト、 新潮社、昭和54

Eskenazi 2002.jpg
posted by 山科玲児 at 10:50| Comment(2) | 日記
この記事へのコメント
興味深く拝読しました。

骨董勉強ノートは若い時に読み中国美術の楽しさをおしえてもらいました。西村氏の著作はその後も愛読してきました。

質問した震旦ミュージアムの壺は東洋陶磁のものと全く同柄でした。全くの同柄というのはよくあるケースなんでしょうかね?模倣の可能もあるのでしょうね。
そういえばプライスコレクションの長沢芦雪の牛と象の屏風は好きな作品なんですが全く同じ作品が島根県立美術館に収納されびっくりしました。
Posted by Tりょう at 2019年07月03日 10:29
>Tりょう 様

>質問した震旦ミュージアムの壺は東洋陶磁のものと全く同柄でした。全くの同柄というのはよくあるケースなんでしょうかね?模倣の可能もあるのでしょうね。

  チキンカップでも複数ありますし、安宅の「内府」瓶1対でももしバラバラになっていたら同じ柄になっていたでしょう。陶磁器ではざらにあることだとは思います。
  ただ、この魚藻紋壺の場合は数が少なすぎることと同じところから分散したわけではないようなこと、を考えたら模倣品の可能性はあるでしょうね。安宅のあれは写真も多数ありますし、1980年代後半ぐらいからは公開されていたのですから。
 震旦の収集は20世紀末期1990年代前後でしょうから、時系列的にも模作できる状態です。したがって、震旦の壺(当方は未見)が1970年以前に存在していたと証明できれば、本物であるといえると思います。


Posted by 山科玲児 at 2019年07月04日 04:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]