2019年08月10日

割る前の三体石経

三体石経 no2.jpg


三国時代、魏の三体石経
ですが、上の二石はもと大きな一石で、

そのとき採った拓本が少数ながら残っています。
中研院歷史語言研究所歷史文物陳列館 | 拓本複製「魏正始石経『尚書』」

これが割れた件については、
2019年07月24日 居貞草堂漢晋石影の原拓
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/186320225.html
で述べた、周季木 がからんでいるようです。

 大きな石経が発掘されたので、高く売ろうと思って、周季木のとこに拓本をもって売り込んだんだそうです。で、8000元というので、話がついた。
ところが、売り手が欲心を起こして、2つに割って、一つ8000元、2つで一万6000元だとやったのが、この石が割れた事情だというのです。
 これは、中村不折氏が書いてる逸話なんだそうで、羅振玉は「城門を通すために割った」という別の話を書いているので、いまいち確かではないのですが、割れない前の拓本が何点も残っていることから、こっちのほうが、もっともらしい話ではないか?
 と思います。

posted by 山科玲児 at 09:05| Comment(0) | 日記
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