2017年08月02日
バルトロメウス・スプランヘル
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/180521807.html
で言及したスプランヘルの「最後の審判」(左イメージ)
https://www.wga.hu/art/s/spranger/lastjud.jpg
ですが、
>これはフラ=アンジェリコの作品(ベルリンにある)ものを敷衍したもののようです。
バルトロメウス・スプランヘル
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/180521807.html
で言及したスプランヘルの「最後の審判」(左イメージ)
https://www.wga.hu/art/s/spranger/lastjud.jpg
ですが、
>これはフラ=アンジェリコの作品(ベルリンにある)ものを敷衍したもののようです。
category Last Judgment by Fra Angelico in Berlin
と書いたんですけど、
フィレンチェのサンマルコにあるフラ・アンジェリコ「最後の審判」(右イメージ)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Fra_Angelico_009.jpg
が種本じゃないかとも。ベルリンのものの伝世がいまいちよくわからないので。。
>
と書いたんですけど、
フィレンチェのサンマルコにあるフラ・アンジェリコ「最後の審判」(右イメージ)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Fra_Angelico_009.jpg
が種本じゃないかとも。ベルリンのものの伝世がいまいちよくわからないので。。
しっかし、これは模倣もいいとこですが、当時病床にあった教皇には、こういう絵画を近くに欲しかったということかもしれません。
ファン・マンデルの「北方画家列伝」注解,
第二部 なお現存するネーデルラントの画家たちの伝記
の
・アントウェルペンの優れた画家バルトロメウス・スプランゲルの伝記
教皇ピオ五世のために、
>ヴェルヴェデーレ宮殿のなかの立派な住まい、ラオコーン彫像のすぐ上にあった住をあてがわれ、その場所で最期の審判を縦6フィイートの銅板に描いた
>
となっているので、これがたぶん現在トリノにあるものなのでしょう。ただ、サイズがかなり違っているのが気になるところです。ファン・マンデルには結構こういう間違いはあるようですね。
Oil on copper, 116 x 148 cm
一方、このフラ・アンジェリコ「最後の審判」は現在はフィレンチェのサンマルコにありますが、もとはサンマルコのすぐ近くのサンタマリア デル アンジェリ修道院礼拝堂のために作られたものだそうです。
たぶん、スプランヘルは、ローマに行く途上で観たのではないか?と推察しています。非常に絵や彫刻を記憶するのに長けた人だったらしいのです。いずれにせよ、プラハでルドルフ二世に仕える前の話なので、ルドルフとからめて議論することは不適当でした。
ファン・マンデルの「北方画家列伝」注解,
第二部 なお現存するネーデルラントの画家たちの伝記
の
・アントウェルペンの優れた画家バルトロメウス・スプランゲルの伝記
教皇ピオ五世のために、
>ヴェルヴェデーレ宮殿のなかの立派な住まい、ラオコーン彫像のすぐ上にあった住をあてがわれ、その場所で最期の審判を縦6フィイートの銅板に描いた
>
となっているので、これがたぶん現在トリノにあるものなのでしょう。ただ、サイズがかなり違っているのが気になるところです。ファン・マンデルには結構こういう間違いはあるようですね。
Oil on copper, 116 x 148 cm
一方、このフラ・アンジェリコ「最後の審判」は現在はフィレンチェのサンマルコにありますが、もとはサンマルコのすぐ近くのサンタマリア デル アンジェリ修道院礼拝堂のために作られたものだそうです。
たぶん、スプランヘルは、ローマに行く途上で観たのではないか?と推察しています。非常に絵や彫刻を記憶するのに長けた人だったらしいのです。いずれにせよ、プラハでルドルフ二世に仕える前の話なので、ルドルフとからめて議論することは不適当でした。
REF カーレル・ファン・マンデル、「北方画家列伝」注解,中央公論美術出版 2014
ref John Pope-Hennessy, Angelico Published by Firenze, Becocci, (1981)