2019年09月05日

王南屏コレクション



今月の『東方』 2019年9月 463号
https://www.toho-shoten.co.jp/toho/tohonew.html

に、
中国蔵書家のはなし――続々・書誌学のすすめ(1) 王南屛と王安石集(上)  橋智(慶應義塾大学)

という記事がでていて、高橋先生とは別の観点から、面白いと思いました。

それは、王南屏(1924- 1986)が王安石集を上海博物館に提供するかわりに、文革中没収されその後上海の王家にあった二〇〇点の明清書画を香港に持ち出す許可を得た、という下りです。

高橋先生は王安石集のほうに感心があるので、この経緯にはあまり注意していないのですが、明清書画に注意するといろいろ訳が分からない話です。王南屏がたぶん1949年ごろから香港在住だとすると、上海で書画を没収されまた文革後受け取って管理した人はだれだったのか?王家のファミリーの1員が上海にいたのか??

少し、中文ネット記事などを調べたら、ある程度謎が解けました。父親の王有林(1900〜1989)が上海にいたようです,王南屛が重要な収集を始めたのは21歳ごろですから、事実上父親と共同のファミリー収集だったのではないか、と思います。この父親は、子供より長生きしてますし強壮な人だったようですね。
posted by 山科玲児 at 09:34| Comment(0) | 日記
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