2019年09月22日

見落とし

八大 四世孫.jpgすう安IMG (2).JPG



【訂正】「圏点」はこの場合、書誌学の用語としてどうかな?と思いましたので、題名を訂正しました。

『文人画粋編』第6巻  八大山人(ref1)
の呉同先生の解説に、八大山人の个山自題肖像(南昌 八大山人書画陳列館 ref2)の粗悪な「文物」の図版から「貞吉先生四世孫」と読み解くことができたから、ということで論を進めていますが、実はこの「四世」の二字は〇で囲ってあり取り消されているのです(イメージ)。こういう間違いがあるから、できれば原物にあたる最低でも良い写真による資料の精査は必要なんだよなあ。

  写本や書作品で、間違って書いた文字を取り消すとき、〇で囲んだり横に点を打ったりします。結構立派な精写本でも、そういうことが古くから行われていますから、要注意です。紙が貴重だったり、原本に直に書いたりするときは、紙を捨てて書き直すわけにはいかないので、そういうことが行われるのでしょう。草稿の場合は頻繁にみることができます。
右イメージは民国期 鄒安の草稿の一部。「疑」字が消してあります。

 こういうものを原本として、模写や転写をするときに、間違われて取り消した文字がそのまま残るということが結構ありそうですね。


ref 1. 『文人画粋編』第6巻 (八大山人)中央公論社、1977年

ref2  藝苑綴英 上海人民美術出版社 第17期 八大山人 特集  1982 JULY
个山自題肖像 軸     黄安平:絵 97x60.5cm  八大山人書画陳列館 (detail)
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posted by 山科玲児 at 10:22| Comment(0) | 日記
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