
繭山龍泉堂の今年の特別展示会は、
魏晋南北朝の美術
2019年10月11日(金)- 10月20日(日)
http://www.mayuyama.jp/exhibitions/
これに展示されるものの中に、
繭山の神亭壺
https://artfairtokyo.com/2019/galleries/402
があります。これは、仏像を多数貼り付けているので、中国初期の仏像の例として有名らしい。あの不言堂:坂本五郎氏の旧蔵品です。仏像のある神亭壺では、他にも同じような例があるそうですが、これが一番仏像が多く、代表作みたいですね。当然、普通の神亭壺には仏像はついておりません。ついているのは極少数です。
イメージは、写真著作権のない神亭壺の写真がみつからなかったので、別の神亭壺の写真を、戦前、羅振玉が出版した「金泥石屑」からとりました。ちょっとしょうがないですね。東博で撮った別の神亭壺の写真がてもとにあったはずでしたが、すぐにはみつかりません。
この神亭壺は三国時代〜西晋ごろに南方で作られたものですが、お墓に入れる埋葬儀礼用のものです。小山富士夫さんのころでは、日本では珍しいものだったようですが、バブル時代ころに真贋とりまぜて、かなり日本に入っているようです。ちなみに、繭山の神亭壺は小山富士夫さんの「骨董百話」にもとりあげているもののようです。
今度の特別展三国志 にも当然 でるそうです。
前から不思議に思っていたのが、この壺の上部は外れる蓋になっているのだろうか?それともくっついて一体化しているんだろうか?ということです。ある古美術商に訊いたら、あれは一体化しているんだそうです。ただ、全ての例でそうなっているのかな?と疑ってもいます。日本なら骨壺のように使ったのかな?? と連想しがちですが、蓋がとれないとしたら、そうではない。そうなると、中には何が入っていたのだろう?? お酒とか水なんでしょうか?それとも何も入っていなかったのか?? それとも、なんかの呪術儀礼に使ったのでしょうかね。