昨年10月27日、書学書道史学会で、 殷周青銅器 金文鋳造問題について、京都泉屋博古館の山本氏による芦屋釜の鋳造専門家と協力した研究の講演があったそうだ。その講演では、
清時代後期の学界のボス:阮元が提唱した鋳造技法を実際にやってみて、できたということだった。
その技法は、鋳造するときに使う雌型の上に筆で陶土を塗り重ねて盛り上げて凸型にするという手法である。
当方は、この講演は聴講していないので、なんともいえない。松丸先生の質疑があったそうだ。たぶんかなり激しい論戦になったのではなかろうか??
従来、阮元が提唱したこの技法は、机上の空論・できるはずないと一笑にふされてきたものだけに、実際にできたとしたら、それなりの意味はあるのかな?という気もする。200年ぶりに阮元の説を復活させたということになる。
従来、阮元が提唱したこの技法は、机上の空論・できるはずないと一笑にふされてきたものだけに、実際にできたとしたら、それなりの意味はあるのかな?という気もする。200年ぶりに阮元の説を復活させたということになる。
ただ、阮元の説はこれひとつではなかったことは、既に書いておきました
阮元はバカではなかった: 玲児の近況
この場合、実験したのは、泉屋のロク・キの銘文(上イメージ)で5行32字という短いものである。
ただ、毛公鼎(下イメージ)のような長文を曲面に鋳造したものが、こういう方法で鋳造できるものかは、甚だ疑問だと思う。また界線の問題もある。
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この解説の中に銘文がどう入っているのかわかりやすい良い写真があります。