2020年05月25日

近藤重蔵の二つの顔



金沢文庫考
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1870438
金沢文庫考を書いた近藤重蔵(1771ー1829)ですが、

みなもと太郎の風雲児たち第12巻 あたりにでてくる、かなりデキるがキレやすい野心家と同姓同名ですが、どうも別人じゃないかな?、、と思っていたら、実は同一人物でした。

この近藤重蔵、北方調査をやり、エトロフ島まで行った探検家で、その業績で名を残しているんです。
風雲児たち にもそっちの活動が主に描いてありました。。

一方書誌学者・愛書家・本の目利きという面があったようです。江戸に戻って書物奉行を11年もやっていて江戸城の紅葉山文庫の整理拡充に尽力しています。この両面がどうもつながりにくい。で蔵書家愛書家という面が、内藤湖南の講演やら市島春城の随筆やらに書いてあって、これがまたかなり型破り。なんと狩谷エキ斎から借りた本を本屋に売ってしまった、という奇行があったようです。その一方、自宅の蔵書を太田蜀山人などに解放したりして、書物好きの人が出入りしたそうですね。
posted by 山科玲児 at 10:52| Comment(0) | 日記
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