2020年05月30日

小説と歴史

男子の本懐 文庫.jpg





浜口雄幸総理大臣と井上準之介大蔵大臣の金解禁という愚行は、とっくに近代日本史の汚点として処理されているのか、と思っていたら、

  未だに評価している人もいるらしい。それも歴史小説「男の本懐」(1980年)に影響されてだというから、話にならない。
 伝聞だけで、小説を言挙げするのは公正ではないから、借りてきて読んでみた
「男の本懐」城山 三郎
https://www.shinchosha.co.jp/book/113315/
  城山 三郎(1927年- 2007年)は、一応、経済学を学んだ人のようだが、ひどい嘘というか事実誤認がある。
おそらく、デフレというのが全くわかっていない人だったのだろう。13歳のとき1940年で、この本書いたのが1980年なのだから、インフレの時代しか経験していない人間だから、無理もない。

  おそろしいことに、財務省キャリアの教育で必読書とされていたことがあったらしい。まあ、官僚賛美、緊縮財政賛美だからなんだろうなあ。 更におそろしいことにNHKドラマにもなったそうである。こういう無知で嘘の多い本を必読書にしちゃだめだろ。

  小説は小説、史実は史実、なんだが、小説の影響というのは馬鹿にならないものだと思う。小説というか講談の三国志演義が三国志の人物たちのイメージをつくってしまったという例、忠臣蔵の発端も、頭のおかしい浅野内匠頭が 、どっちかというと名君だった吉良上野介にきりかった殺人未遂事件なのに、人物評は逆になっている。

posted by 山科玲児 at 06:19| Comment(0) | 日記
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