日米戦争がなぜ起こったのか、昔から疑問だった。そもそも当時の米国には日本と戦争する理由がない。当時、経済的には、日米貿易によって、米国は莫大な利益をあげていた。対米交渉担当の野村大使も「戦争はおこらないと思う」と言っていたし、当時の大使館もゆるみきっていた。日本軍内の事前シミュレーションでは、日本必敗であった。
約79年後の現在、の大統領府高官の演説に、あるヒントがあるように思う。
国家安全保障担当補佐官ロバート・オブライエン氏が6月24日、アリゾナ州フェニックス市での講演 (原案はポッティンジャー大統領補佐官だそうだ)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61111
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「中国が経済的に豊かになり、強大な国家になれば、中国共産党は人民の中から生まれる民主化への希求に応えざるを得なくなる。我々はそう信じていた」
「これは米国で広く流布した考え方だが、楽観的過ぎたのかもしれない」
そして中国に対してナイーブでいたことを自省し、「消極的でいた日々はもう終わった」と言明したのだ。
米国があまりにも長きにわたって中国に期待をかけすぎていたことについて、同氏はこうも述べている。
「中国は以前よりもさらに強く、共産主義という体制に執着している。このことを予測できなかったことは、1930年代以来、米国の外交政策における最大の失敗といえる」
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中共と蒋介石 双方を援助し、日本と戦争したのは「米国の外交政策における最大の失敗」だと認めた歴史的演説である。なお、米国の高官が中共を援助したのは、マーシャル将軍が蒋介石に「中共と連立政権をつくれ」と強要したことからも明白だ。
1930というのは誤植ではない。英文サイトも参照した。原文は下記のとおり。
“We could not have been more wrong − and this miscalculation was the greatest failure of American foreign policy since the 1930s,”