2020年07月24日

シオランの交友

Inconvenient Cioran em.jpg

 辛辣直裁なアフォリズムを多数残しているシオランの著作(イメージ)は、昔から愛好していた。孤高・孤独という印象がある人とはいえ、その交友のなかに、富裕な婦人の影がときどきみえる。また、友人A 友人B みたいな人がいることは確からしい。また、18世紀のサロンの回想録を読みこんでいることがうかがわれる。これらがパリでのシオランのまわりの人間関係をほのめかしていたのだが、、今回、

ヨーロッパのサロン 消滅した女性文化の頂点
ヴェレーナ・フォン・デア・ハイデン=リンシュ:著, 石丸 昭二:訳
https://www.ajup-net.com/bd/isbn978-4-588-02191-6.html

を読んで、ひとつの鍵をみうけた。それは、最後の文芸サロンの主催者:シュザンヌ・テルザ夫人のサロンに出入りしていたという話である。この人の訃報がルモンドにでていた。
La mort de Suzanne Tezenas
https://www.lemonde.fr/archives/article/1991/05/12/la-mort-de-suzanne-tezenas_4001533_1819218.html
特にピエール・ブーレーズ、ジョン・ケージとの交友で名のある人のようである。しかし、サミュエル・ベケット、イヨネスコなども出入りしていたらしい。そういうメンツとうまくつきあえた夫人なら、シオランも話ができたであろう。

 20世紀に絶滅したサロンだが、21世紀の現代では、現実の人間によるヴァーチャルな空間の利用やヴァーチャル・キャラクターがホステス・マダム役になっているようなサロンなどネット空間でのサロン形成が多いような気もする。
 こういうのは、多量の手紙を書いた18世紀や19世紀のサロン女性などに先祖帰りした感もあり、なかなかおもしろい現象だと思う。
  
タグ:シオラン
posted by 山科玲児 at 08:05| Comment(0) | 日記
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