2020年08月31日

趙孟林

勾氏本 北京 seals.jpg



いわゆる遊相蘭亭で、遊似の印や注記がある後隔水とその後の藍紙の紙継ぎに「趙氏孟林」 という騎縫印があることが多い。位置には例外もある(北京故宮の廬陵本)。この印は、安岐、王ジュ、翁方綱など、遊似おかかえの表装師の印であるという見解が多かったようです。しかし、何碧h氏(ref)が宋拓宣城本蘭亭序(乙之三)の印影(イメージ)によって、遊似の表装師ではないことを明かにしました。遊似の印(景仁)を切ってつないだものに印おしてるんですから、ずっとあとの人の印であることは間違いないですね。従って藍紙を使った装丁も、南宋のものではないかもしれない。
ref. 何碧h(編)、北山汲古:碑帖銘刻拓本、香港中文大學 中國文化研究所 文物館、2015
posted by 山科玲児 at 06:54| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]