2019年02月17日 高かった拓本
http://reijiyamashina.sblo.jp/article/185570044.html
で、述べたように、当時、日本のコレクターが買った拓本は高かった。最近みつけた証言として、中村不折の1942年ごろの記述がある(ref)。
>呉の天発神シ碑など、現在極めて少なく、乾隆ごろの拓本でも1万円近くする。
当時の物価を考えると、現在の2,3000万円ぐらいだろうか。。
この天発神シ碑の拓本(イメージは現在 北京故宮にある拓本:羅振玉本の複製から)は、高価なので当然多数の偽物が流布している。日本所蔵の眞本というと、京都の藤井有リン館の巻物したてのもの、大阪市立美術館:岡村コレクションの掛け軸装の製本、奈良:寧楽美術館の冊下手のもの、などが有名でなぜか皆京阪神にある。
ref 書エン、第6巻第9号 三省堂、東京、1942年9月1日発行