2021年03月12日

3・11 原発事故の本

死の淵をみた男.JPG

3・11東日本大震災被災を悼んで、半旗があげられ、黙祷放送があった。

あのとき、一ヶ月ぐらいは、原発事故の恐怖が私の意識から離れなかった。しかし、吉田所長はじめ現場の死闘、
によって、さらに幸運もあり、コンクリート注入車両の利用など、多くの人の知恵をしぼった末に、なんとかある程度の災害規模にすることができた。

イメージの本は福島第1の内部から描いたようなノンフィクション小説であるが、
で書いたように、
だから、あの生コン注入車を使った注水が効果を上げた事実も無視されている。保安院とマスコミの醜態も、避難の混乱もほとんど書かれていない。また、四号機プールの天佑としか言いようのない幸運についても書かれていない。あくまで吉田所長とスタッフの視界を中心に記述されている。

その代わり、福島原発一号の内部の、外部からは、ほとんどうかがうことのできなかった細部を知ることが出来る得がたい本だ。

面白いのは、その後、ムチャクチャに非難された斑目原子力安全委員会委員長ですら、結構公平にあつかわれている。デタラメ春樹と罵倒されたかなり人格としては問題のあるこの人でも公平に発言を採用されているのだ。
菅直人 元総理 も公平に発言が記録紹介されている。そういう点では意外なほど公平な本だと思っている。
のようなものである。一面的ではあるが、貴重なインタビューだと想う。
 菅直人 元総理大臣の行動は、さんざん非難されているが、このときの原発対応に限っては、最善では到底ないにせよ、最悪といえるだろうか。もし鳩山由紀夫だったら、どんな恐怖が現実化したか、想像するだに怖ろしいのだから、そこまで非難するのは酷だと思っている。他の政治活動については、とても賛同できないことだらけだが、これについては、非難し過ぎではなかろうか。

  


posted by 山科玲児 at 09:48| Comment(0) | 日記
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