ヴェトナム 南部 メコン河口地域に近い、オケオは古代のフナンの中心都市 交易都市で、古代ローマの貨幣まで出土したというので、有名な遺跡である。古代のシンガポールのような遺跡である。ここから、出土した仏像の中に、北魏様式のものがあるというので、びっくりした。
藤川穣、文化交流の足跡を示す美術作品への日越共同研究をめざして一オケオ出土の金銅仏を中心に一
https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/13197/2002_6-1.pdf
で知ったのだが、
遺跡に近い、アンザン省ロンスエンのアンザン省立博物館に所蔵されている。オケオの発掘品はだいたいホーチミンの博物館にいっているようだ。ただ、これは1975年の新しい発見なので現地に近いここにあるのかもしれない。ただ、1975年というのは、ヴェトナム戦争の終結:サイゴン陥落の年なので、組織的な発掘というよりも、「発見」というようなことかもしれないね。
タイ在住の骨董好きの方が、ここを訪ねて、写真を公開されている。
オケオの遺物 アンザン省博物館(ベトナム南部):タイ骨董日記:SSブログ
https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2019-06-21
写真著作権ありますので、ここには転載いたしません」
いやあ、驚きですよ。北魏 後期の様式で、日本の飛鳥仏にもつながる金銅仏じゃないですか、、しかも34センチと大きい。上海博物館にも似た金銅仏があるし(18cmで小さい)、メトロポリタンの
メトロポリタン美術館 北魏 金銅仏 ACE524
https://www.metmuseum.org/ja/art/collection/search/42162
の中尊仏とも似ております。メトロポリタンの例は、下イメージにあげておきます。これは写真著作権消滅すみの写真です(Source REF)
でも、金銅仏というカテゴリーで同じデザインでは一番大きい。
なんか、ビザンチン美術ががイタリアのヴェネチアに略奪されて残っていたり、正倉院に唐の工芸品が残っていたりするような現象なのかなあ、、と思ったものでした。
Source REF 美術研究 第198号(1958年5月)