2021年04月08日

ヘームスケルクの風景画

Maerten_van_Heemskerck Panorama ss.jpg


 近年、出たクロード・ロラン本を読んでいて知ったのが、このヘームスケルクの大作
ヘレネの略奪のある風景(米、Walters Art Museum)
Panorama with the Abduction of Helen Amidst the Wonders of the Ancient World | 37.656 | The Walters Art Museum
https://art.thewalters.org/detail/21286/panorama-with-the-abduction-of-helen-amidst-the-wonders-of-the-ancient-world/

である。なんと横幅が4m近い(147.3 x 383.5 cm)。ブリューゲル最大の聖マルティンのワインですら、横が2.7mだからどれだけ大きいかわかる。
この絵のもっと精細な画像がウィキメディアにあった。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Maerten_van_Heemskerck_-_Panorama_with_the_Abduction_of_Helen_Amidst_the_Wonders_of_the_Ancient_World_-_Google_Art_Project.jpg

マールテン・ファン・ヘームスケルク
Maerten van Heemskerck or Marten Jacobsz Heemskerk van Veen (1 June 1498 – 1 October 1574)
えぐい感じの芝居がかった「聖母子を描く聖ルカ」
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:De_heilige_Lucas_schildert_de_Madonna_-_Maarten_van_Heemskerck-1532.JPG
をみていて、あまり好感をもっていなかった画家ヘームスケルクに、こういう大作があるとは、知らなかった。
   この高精細画像で観ると、なによりも、空想的風景画というカテゴリーに入るもので、舞台装置的な雰囲気がある。アントワーヌ・カロンやら、モンス・デジデリオなどに近いものである。この流儀の絵画は、ロレーヌなどの北方からローマに来た画家たちによってつくられたもののようだ。
 そして、その半世紀あとには、同じく北から来たクロード・ロランが、よりリアルであるが、不思議な魅力をもつ「理想風景画」を量産することになる。

しかし、このウオルターズには、結構、面白い作品が多いと思う。
posted by 山科玲児 at 07:08| Comment(0) | 日記
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