2021年04月23日

ファンシー・ピクチャーズ

P1070817 トマスロレンス.JPG


佐藤 直樹, 東京藝大で教わる西洋美術の見かた (基礎から身につく「大人の教養」)  2021/1/27
https://honto.jp/netstore/pd-book_30701946.html
を読みました。ミス・誤りの多い本ですが、収穫もありました。

第10回
 ここで、英国18世紀中期ゲインズバラとレイノルズによる「ファンシー・ピクチャーズ」の概念が、あげられていますが、これには感銘しました。いままで肖像画とか風俗画とかよばれても、どうも英国のものはピタッとあわないなあ、と思っていたが、この用語で納得がいきました。そして、この伝統が、英国風の可愛い絵、につながっていくように感じました。

上イメージは、ルーブル美術館で当方撮影。 ほとんどファンシー・ピクチャーズ化してる肖像画です。
 Ayscoghe Boucherett家の子供達, 1800,
Sir Thomas Lawrence (1769-1830), 195 x 146 cm.

  ただ、このファンシー・ピクチャーズの源流/起源は、スペインの画家ムリーリョ(1617〜1682)の作品にあるのではないでしょうか? 言及がないのが不思議ですね。これ読んだとき独自にピンときたんですが、既にWikipedia(英語版)には書いてあったようです。遅れたり。まあ、ムリーリョの絵は早くから英国に入っていたことは、ウオルポールの「無原罪のおやどり」(現在は、エルミタージュ)で、明らかだし。

ムリーリョ  ウォルポールの無原罪のおやどり  エルミタージュ美術館

Robert Walpole, 1st Earl of Orford, KG, PC (26 August 1676 – 18 March 1745),が首相のころ所蔵してたら、まさにゲインズバラとレイノルズが生まれたころだしね。

そして、ロンドン  ナショナルギャラリーのこのムリーリョの絵なんか、ほとんど英国絵画にみえますね。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Murillo,_san_giovannino_con_l%27agnello,_1660-65_ca.jpg

ただ、ムリーリョの絵にある生々しいとこを尽く洗い晒して英国化したのが、英国絵画のファンシー・ピクチャーズじゃないかと思います。

posted by 山科玲児 at 06:02| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]