2021年05月20日

カラヴァッジョ「聖マタイの召命」

caravaggio.jpgThe_Inspiration_of_Saint_Matthew_by_Caravaggio.jpg729px-Michelangelo_Caravaggio_050.jpg



佐藤 直樹, 東京藝大で教わる西洋美術の見かた (基礎から身につく「大人の教養」)  2021/1/27
https://honto.jp/netstore/pd-book_30701946.html
については、辛口なことばかり言ってきたが、

カラヴァッジョの「マタイの召命」
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:The_Calling_of_Saint_Matthew_by_Caravaggio
の解釈については、伝統的な解釈に立ち戻っているところが、好感がもてる。

現在も「左端の若い男がマタイ」という説を力説している人がいるので、あまりカラヴァッジョに詳しくない当方は迷うところがある。だが、同じコンタレッリ礼拝堂にある他の2点と焼失した1点(上イメージ)がセットの作品だということは確実なんだから、マタイは、同一人とわかるようにするだろう。他の3点(上イメージは、マタイの顔の部分拡大 焼失作品は全形)は、同じ人(年齢は多少 潤色しているようだが)にみえるのだから、真ん中の絵でもマタイは髭の男だとするのが一番自然でしょう。
 ベッリーニのアレゴリーや、ボスの快楽の園のような、限られた王侯貴族知識人のサークルで鑑賞されたものじゃないんだから、観る人々に分かりやすいようになっていると思うけどなあ

posted by 山科玲児 at 04:16| Comment(0) | 日記
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