2021年06月29日

イタリア人による音楽史

西洋音楽の歴史.jpg


 西洋音楽の歴史 2
 http://www.c-light.co.jp/contents/books/978-4903439082.html
 西洋音楽の歴史 1
 http://www.c-light.co.jp/contents/books/978-4903439068.html
イタリア人による音楽史で、イタリアの音楽院で使われている教科書みたいです。

 かなり個性的ですねえ。ハインリヒ・シュッツなんか、ガブリエリやモンテヴェルディの弟子・亜流・パクリ野郎という扱いです。ドイツ人なら激怒しそうなあつかいだな。オルガン音楽でもフレスコバルディを長々分析していて、それはありがたいんだが、スウェーリンクからの影響は無視。ルネサンス時代でもスペインのゲレーロ、モラレス、ヴィクトリアは無視、なぜかゴンベール、ピエール・ドラリューも無い。 清々しいくらいのイタリア命の本ですね。

  しかし、従来の音楽史がドイツ人 クルト・ザックス、ダールハウス、フリードリッヒ・ブリューメや米国のドイツ系学者  レオ・シュラーデによって 枠が 作られてきたので、ドイツを不当にもちあげる偏見があるのは確かでしょう。従って、こういう逆の方向からの論説も面白いものだと思います。
posted by 山科玲児 at 08:48| Comment(0) | 日記
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