2021年07月19日

春秋戦国時代の鉄器


東周与秦代文明.JPG

  中国語文献のこと書いたので、久しぶりに、2年前になくなった李学勤先生の本を繙いていた。
1984年 東周と秦代文明 文物出版社
 貧架にあるのは初版だが、初版の書影はネットになかったので、イメージにしておく。ボロボロなので修理して表紙の上にカバーのような新しい表紙をつけた。

 そうしたら、春秋戦国時代で、鉄器が武器に使用されあたかどうか??という難問がまた頭にうかびあがった。
  農具や工具に使用されたことは確かだが、出土資料を見る限り、武器に限っては、圧倒的に青銅器が多い。そりゃ鉄は銹びて腐食し消滅しやすいのは確かだが、漢以降、とくに後漢以降なら圧倒的に鉄器だけで青銅武器は駆逐されているのだから、銹びて消滅したのではなく、やはり鉄器武器は少なかったのだ、と考えざるを得ない。

 ただ、製鉄は行われていたし、なんで鉄器武器がなかったか?というとやはり鋼の信頼性が高くなかった、戦場ですぐ折れたりしたら、戦死してしまうから、なのかなあ、とも思う、ただ多量消費する鏃ぐらいは鉄器があってもいいと思うんだが、やはり青銅器のようだ。

  もうひとつ不思議なのは、鉄の帯留  それも巨大で豪華に金銀玉石で装飾されたものがかなり出土していることだ。当然鉄部分は銹び朽ちている。武器には使われない「鉄」がなぜこういうところに使われたのだろう。ひょっとしたらだが、鋼の弾性は青銅より大きいところが愛好されたのかもしれない。
posted by 山科玲児 at 08:43| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]