2021年11月02日

ボイマンス  その2


triptyque.jpg
最近、ドイツ人でスイスKreuzlingenに、主にドイツ絵画の収集をきづいていた故:Heinz Kisters  氏のコレクションのサザビ−ズでの2018年オークションから、ロッテルダムのボイマンス美術館が14世紀末15世紀初めごろのケルン派のよく保存されたトリプティック(三翼祭壇画)を購入した。

https://www.sothebys.com/en/auctions/ecatalogue/2018/old-masters-evening-l18036/lot.6.html?locale=en

このセールでは、どっかでみたような伝レオナルドのキリスト像などいろんなものがある。https://www.sothebys.com/en/auctions/2018/old-masters-evening-l18036.html?locale=en


この下のサイトが一番細かい情報がある
A Rare and Stunning Triptych for Rotterdam’s Museum Boijmans Van Beuningen
December 11, 2018

https://nordonart.wordpress.com/2018/12/11/a-rare-and-stunning-triptych-for-rotterdams-museum-boijmans-van-beuningen/

手数料などふくめて2億円ぐらいの費用をかけている。

ドイツ絵画というと、醜悪であったり、顔がゴツゴツしていたりするという先入観があるが、ステファン・ロッホナーを筆頭とするケルン派の作品は、ブルゴーニュ・フランドルの作品よりむしろ華奢で優美、弱々しいところすらある。ケルン派の影響を受けたメムリンクの優美さの先駆けを感じるところである。そしてメムリンクのほうがむしろ逞しい。
 このトリプティックでも中央の聖母子は、うっすらとぼやけたような感じで優美過ぎるぐらいである。一方、面白いのは扉を閉じた外面の「十字架を運ぶキリスト」である。
 扉を開けばキリストの御身体が2つになってしまうので、こういうのがいいのか?という感じもする。また、このような描き方は、ボスの干し草の車の外面によくにている。ただし、ボスよりずっと華奢ではかなげなキリストである。
https://www.wga.hu/html_m/m/master/veronica/triptyc2.html

  制作した画家の名前は不明で、仮のアダナとして「聖ヴェロニカの画家」となづけられている。ミュンヘン:アルテピナコテークに所蔵される「聖ヴェロニカ」の絵と同じ画家だと推定されている。
聖ヴェロニカ
https://www.wga.hu/html_m/m/master/veronica/veronica.html
posted by 山科玲児 at 11:47| Comment(0) | 日記
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