Youtubeの考古学関係の動画をみていたら面白いものがあった。
古代マヤ文明の大都市遺跡ティカル(イメージはグアテマラ出版の古いガイドブック:表紙がティカル)の一角に、メキシコシティ近くの大都市遺跡ティオテワカンのシタデル と呼ばれる建築物の30%レプリカがあったらしいのだ。ティオテワカンのシタデルは面積だけなら太陽のピラミッドと同じくらいな大きな広場というかスタジアムというか建築複合である
だから、新発見のティカルの遺跡は、それよりはずっと小さな植物に覆われたマウンドである。
NEW LiDAR Discovery: Teotihuacan Replica Settlement Found Next to the Maya City of Tikal
https://youtu.be/-u4ixnfgKHg
https://youtu.be/-u4ixnfgKHg
日経ナショナルグラフィックに日本語記事があるが、あまり要領をえない。この発見の意義をわかっていないようである。
ケンブリッジ大学出版局サイトの概説のほうがいい。
これは、地上にはでておらず、密林に覆われていて、わからないものなので、LIDARによる航空測量によって、発見された。
実は、昔から知られていた「失われた世界 MUNDO PERDIDO」と呼ばれる先古典期からの建築群(先古典期以後も増築や埋葬もされただろうが)のすぐ側にあったのだ。
単に形が似ているだけではない。ティオテワカンの道路建物は全て真北から東に15度30分傾いている。このティカルの遺跡にあるレプリカもやはりほぼ同じ角度で傾いているのだ。
多少発掘が行われ、ティオテワカン風遺物の小片や生け贄などが発見されているようだが、そういうのは従来もティカルで出土していたので、必ずしも証拠とはいえない。最初のPRESS RELEASEは2021年の初夏ぐらいだったから、コロナがおちついたら、何年もかけて発掘するのではなかろうか?