2021年12月18日

だれがマタイか?

Calling-of-st-matthew.jpg聖マタイの召命.jpg

宮下規久朗
『一枚の絵で学ぶ美術史   カラヴァッジョ《聖マタイの召命》』
ちくまプリマー新書
2020年2月刊
では、

カラバッジョの、ローマにある聖マタイ3部作
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Paintings_of_Saint_Matthew_by_Caravaggio
のうち、「聖マタイの召命」のなかの誰がマタイなのかという問題について
 第3章  マタイはどこか

で、「論争がある」と言って、両論を述べながら、常に、「左端の若者」説へ誘導し、その後の章でも、「左端の若者」説が正しいように論を張っている。

しかし、
 石鍋 真澄   カラヴァッジョの《聖マタイ伝連作》をめぐる二、三の考察.
https://www.seijo.ac.jp/graduate/falit-grad-school/art-study/academic-journals/jtmo4200000067sk-att/a1592463147282.pdf
美学美術史論集 (美学・美術史専攻 紀要)
【第22輯】最新号     2020年3月 発行

で、イタリア人のボディーランゲージがドイツ人や米国人とは違うことを知ると、ますます、この「左端の若者」説は不利になっているように思う。宮下氏もあまり執着しないほうがいいと人事ながら心配してしまった。

posted by 山科玲児 at 15:18| 日記