2022年01月30日

綴葉装・列帖装

伊予切 (1).JPG伊予切 (5).JPG伊予切.jpg

  日本の古い本、それも冊子の綴じかたもいろいろあるが、よくみるのが大和綴じである。

しかし、古い綴じかたには、のりだけでつくる粘帖装、糸で綴じる、綴葉装または列帖装というのがある(ref)。これはどちらかというと西洋式の洋装本を本格的に作るときの綴じ方に近い。今は接着剤でやってしまう無線綴じの洋装本が多いから知らない人も多いかもしれないが。
  そのせいか、かえって理解されておらず用語としても混乱しているようだ。日本書誌学会の用語では綴葉装というそうである。また山岸徳平氏の提唱は「列帖装」だそうだ。宮内庁書陵部勤務の橋本不美男氏(ref)ですら「わずか十数年前までは、多くの人は誤用して『胡蝶装』とよんだ(筆者もその一人である)」と1974年に書いている。

最古の綴葉装または列帖装 で完本は元永本古今和歌集だそうだ。
ただ、
貧架にある 伊予切の古い複製が、この綴葉装・列帖装である。ひょっとしたら伊予切も解体分割されるもとはそうだったのかもしれない。

この装丁で、表紙布をつけるとき、布の端をページのなかに入れ込むのが習わしであるという。(イメージ)
  これは、 群馬大学教授の永由徳夫先生からご教示いただいた。知らないというのは恐ろしいもので、頁を開いたとき布きれがでるのは、なんか不良品っぽいな、、とさえ思っていたのである。

ref 橋本 不美男、 原典をめざして 古典文学のための書誌 新装版 笠間書院

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784305701541
posted by 山科玲児 at 09:13| Comment(0) | 日記
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