2022年09月22日

古典絵画の解説文

The Earlier Italian Schools.JPG

【祝40万人!】山田五郎 オトナの教養講座 第5回生配信  
の2:02:57からの話
https://youtu.be/-vtESw7y-Xk?t=7377

 昔 著作刊行された、古い美術解説書や図録の解説文には、絵画そのものをみればすぐわかるような当たり前のことを「右上に赤いカーテンがあり。。」とかクドクド書いてあるのはなぜだろうか?という問いをしていた。 それは、古い時代の本は、図版を多くいれることができず、入れてもモノクロであった。だから先ず作品を言葉で説明しなければならないことが原因だ、という面白い見解を述べておられる。

  で、実際、そういう例があるのか、みてみた。
 1961年、英国ナショナルギャラリーの前期イタリア絵画を詳述したこの分厚い本(イメージRef)、623P。全部活字がビッシリ詰まっていて、図版ゼロという怪物本だが、これにはそういう傾向は殆ど無い。ちょっと意外だった。NGは入場無料だし、既に絵画の実物を観た人々・研究者むけに書いた本かな?とも思う。更に、ミラノのブレラ美術館のモノクロ図版が少数入っているだけのカタログ(1950年)をみたがそういう傾向は無い。
  おかしいな、と思って、フリートレンダーのVan Eyk to Breugelを開いてみたら、同著者が自作の旧著1905年のものから長々と引用しているところ(Hugo van der Goesの章)にまさにそういう下りがあった。そうか1905年かあ。

山田五郎氏が

昔のリーグルなんかもクドクドクドクド書いている

アロイス・リーグル(Alois Riegl、1858年 1月14日 - 1905年 6月17日)

 そうか、どちらも1900年前後、このころまでの古典美術本の記述は写真がのせられないかモノクロだったので細かく事前に文章で説明しないといけなかったのか。。もし、現代日本でもまだやってる人がいたら、そうとうな伝統芸・アナクロニズムだなあ。

REF.  
Martin Davies, The Earlier Italian schools.
National Gallery (Great Britain)
 623 p. ; 25 cm.
 Publications Dept. National Gallery, London,  1961. 。
タグ:西洋絵画
posted by 山科玲児 at 08:13| Comment(0) | 日記
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