
屏風のなかの壺中天
ウー・ホン(Wu Hong 巫鴻) 著,中野美代子, 中島健 訳
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=1323
は、図書館で借りてきてつまみ読みしているのだが、
やはりというか、本当に面白いのは、、
崇禎13年(1640)刊 閔斉キュウ(イ+及)本西廂記版画
の紹介じゃないかなあ。これは、1988年に三彩社の古美術で、小林 宏光 氏
が紹介していたRefが、それほどは注目されなかった。
しかし、こうして紹介されると、そのマリオネット風、何重にも入れ子になった仕掛けがなんとも面白い。
今日ではwikimediaで多数の画面をみることができる
このカテゴリーにあるものには、この版画シリーズでは無いものが数点あるが、多くはそれである。
Category:Romance of the Western Chamber - illustrations
https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Romance_of_the_Western_Chamber_-_illustrations
なかでも19図は、もろに傀儡マリオネットだしねえ。
しかけという意味では掛け軸になってる18図(上イメージ)、屏風の中に屏風がある17図が特に面白い。
しかし、これがケルンに渡った事情はどうだったんだろう、また英国を中心とする連合軍の無差別爆撃による戦争犯罪にもかかわらず無事だったのを喜びたい。
ref 小林 宏光, 明代版画の精華--ケルン市立東亜美術館所蔵崇禎13年(1640)刊閔斉キュウ本西廂記版画について, 古美術 / 三彩社 [編] (85), p32-50, 1988-01
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