2023年04月27日

沙漠の隠修士

恐ろしい病〈麦角病)と救いの絵【イーゼンハイム祭壇画】後編 (該当箇所    タイムスタンプ)
https://youtu.be/bFxPkrriPDI?t=1042
によって、はっと気がついたのは、ピーター・S・ビーグルの「心地よく秘密めいたところ」のカラスは、隠修士聖パウルスのカラスだったことだ。

エジプトで隠者修道士・沙漠で修行する修道士という宗教者たちが発生し盛行したのは事実であるが彼らの経済的基盤生活物資の基盤は何だったのだろうか?
洞窟や沙漠、柱頭の上で修行した人々の食糧や水は誰が供給したのか?

伝説のように、すべてが神様の奇跡で食料を得たわけではない。

4世紀の、ポントスのエウァグリオス(Euagrios Pontikos、345-399) による「修行論」は修行者の心得や方法論を説いた論で、「七つの大罪」の原型を書いていることで有名だが、その中に、
「縄を編んだりする手仕事をする」
「支援者たちがいる」
という2点の記述がある。
 そうか、やはりそれがないと柱の上で何年とか修行できるはずないよなあ。

Ref 『修行論』(Practikos) - (中世思想原典集成3)、翻訳、解説 佐藤 研。
posted by 山科玲児 at 05:37| Comment(0) | 日記
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