2011年05月02日
ボッティチェルリが二流画家であった時代
19世紀後半1873年に出版されたW. ペーター「ルネサンス」に収録された「ボッティチェルリ」これはボッティチェルリ( ボッティチェリ ボッティチェッリ) に対する優れた賛美の文章なのであるが、次のような下りがある。
>ボッティチェルリのような画家ーこの手の二流画家は一般的な批評の然るべき対象となるのであろうか?
日本で美術全集などを読んでいると、ボッティチェルリといえば、ルネサンス時代以来、ずーーと天才・名画として尊重されてきたと勘違いしてしまう。歴史のある時点ではこういう衝撃的な告白があって、「あっと思う」ああ、このころの美術批評はこういう風に思っている人々が多かったのだと。
現在、天才、大画家とされている人々も意外に最近再評価された人々が多いと思う。
そうはいっても、現在もまた「ある偏見」のもとにあるわけで、ただそれが見えないだけなのだ。
posted by 山科玲児 at 07:54| Comment(2)
| 2011年日記
http://www.googleartproject.com/
現物を目の前にしてもここまで詳細には見られないと思います。
テロ以来、防弾ガラス越しでしか見られなくなってしまいましたし。
ぜひ、故宮博物院版を作ってほしいです。
Google Art Project
http://www.googleartproject.com/
代表作を細かくみたり、美術館内部の雰囲気をみるには格好のサイトだと思います。
ヴェルサイユ宮、フリックなんて内部も楽しいですね。
こうみると、ピッティや イザベルガードナー、アンブロジアーナなんかの内部もあっていい。
ただ、全覧には不向き、あと代表作自身の解説コメントなしはちょっとつらい、チィッセン
の絵画は 十五世紀ベネチアだとはおもいましたが、ヴィットーレ カルパッチョだと調べてわかるというのはちょっとね。
ヴィーナスの誕生はカンバスにテンペラのようですが、実物みたときに、異常なくらい保存が良かったと思いました。蓋で何百年も覆われていたのではないかと思っております。