このイメージは、オーレル=スタインが2度目に敦煌にいったとき購入した写本S.6581の一部だが、どうやら偽物くさいものらしいPossible forgedとなっている。最初にいったときは本物ばかりだったが、2度目にいったときは既に偽物が相当敦煌にあふれていたようである。
ただ、このカラー写真を見る限りでは、私には偽物だとはわからない。細字での補足、紙の傷みも自然にみえる。実物をみれば紙質などである程度わかるのだろうが。
こういう写本には、「いくらなんでもウソダロー」というような馬鹿馬鹿しい偽物もあるが、なかには写真では判断しかねるものも多いと思った。
古い図録など、例えば羅振玉蔵の貞松堂蔵西つい秘籍叢残 掲載のものなど、安易に資料としては使えないと思ったほうがいいようだ。