2012年03月05日

ギリシャローマの書物

papyrusIMG.JPG

ホルスト=ブランクのギリシア・ローマ時代の書物
 http://www.amazon.co.jp/dp/4886952089
という本を読んで、

 ナポリの近く、ポンペイと同様火山の噴火で埋まったヘルクラネウムの別荘から18世紀に 1800巻以上のパピルス書籍が出たという話を知った。(イメージは現代に お土産物として、エジプトで制作されているパピルス) パピルスというとエジプトのミイラと一緒にでるもののように勘違いしがちだが、ギリシャローマ時代の本の大半はパピルスでできた巻物だった。ローマ法王庁では11世紀まで正式文書にはパピルスを使っていたらしい。ただ、エジプトではなくシチリア産だったようだが。パピルス>羊皮紙>紙というありがたみの順番があったようである。

 発掘された巻物はみんな炭化していたので、一部を除いてなかなか読めなかったらしい。まるで丸い木炭の棒のようになっているものもあって、広げるのは至難の業のようだ。色々な工夫によって、最近かなり読めるようになってきたらしい。まあ、炭化しなかったら消滅していただろうから、ここは痛し痒しなのだが、最近では色々な最新技術で少しでも広げて読もうとしているらしい。炭化した結果保存されたという例は、中国発見の木簡にもあったと思う。CTscanによって、デジタル的に巻物をひろげようという試みがあったが、2007年ごろでは、失敗したらしい。まだまだ及ばないようだ。

 これほどまでに努力しているのは、これらのパピルス本が帳簿や業務報告や借用証や住所録ではなく、哲学書や文学書、歴史書などの個人図書室の一部だからだ。今、多く解読されているのは、ギリシャ語のエピクロス派の哲学書であるが、それ以外のものもあるらしい。

 ヘルクラネウムでは、もっとパピルスが発見できないかと再度の発掘を企画しているようだが、住宅地ということもあり、なかなか進展しないようだった。2007年に発掘を始めたらしいというニュースがはいっている。

Diggers begin Herculaneum Task of finding masterpieces lost to Volcano
Times 2007 Oct

http://www.atrium-media.com/rogueclassicism/Posts/00007042.html
タグ:パピルス
posted by 山科玲児 at 08:09| Comment(3) | 2012年日記
この記事へのコメント
エピクロスは、マルクス派の人なんかに拠れば、
ソクラテス以降最大の人類の教師やった、とも言いますね。

アリストテレス並みの大全集もあったのに、
東ローマ皇帝のキリスト原理主義=反ギリシア主義のため、
書物のほとんどが損なわれた、とも聞きました。

是非とも、出土、解読して欲しいです。
Posted by 臨夏 at 2012年03月06日 01:55
エピクロス関係としては、現在のトルコのオエノアンダでみつかった大規模な碑文テキストがあります。オエノアンダのディオゲネス(この人は有名なディオゲネスとは別人)が高さ2.5m長さ40m以上の大規模な石壁に本を刻んだもので、その石は、城壁などにされてしまったものも多いのでしょうが、かなりみつかっています。
http://www.anchist.mq.edu.au/272/Diogenes%20of%20Oenoanda.html
Posted by 山科 at 2012年03月06日 08:15
ほんとうですね、もう出土してるんですね。
これとか、文献として見れるんでしょうか。
岩浪文庫の『エピクロス』は、薄い本一冊ですし、附録みたいにして付けて欲しいですね(笑

そういうたら、「ユダの福音書」の部分、どこかで和訳を見ました。

しかし、碑文、ギリシア文化圏やし、
ギリシア語と思うのですが、なんかラテン文字みたいですねえ〜?
Δは多用されてましたけど。

ご教示わざわざおおきにさまでした!ww
Posted by 臨夏 at 2012年03月06日 11:08
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]