2012年05月10日

レオナルド  壁画  発掘 続

Anghiari_Horn_IMG_6206.JPG

 レオナルドが、フィレンチェの政庁(イメージ)に描いた壁画、「アンギアリの戦い」が、壁の下から発掘されるかもしれない、というニュースは、昨日述べたが、

>フィレンチェ市などの色々な事情から、一時作業停止状態らしい。
>サラチーニ教授は、「これは単に政治的な問題だ」「6月に就任する新市長に期待する」そうである。

ようなニュースもあったが、

 一応、着々と少しずつすすんでいるらしい。「最後の晩餐」の修理にも10年以上かけていた。一見おおざっぱなイタリア人だが、こういうことには、なかなか粘り強いところをみせている。単に急がないだけかもしれないが。
  http://www.zimbio.com/Painting/articles/LPjnyJ9fBzH/ART+Hunt+Leonardo+fresco+Battle+Anghiari+takes
  なお、このサイト上部にあるイメージは有名なルーベンスによる模写だがこれは原画からとったものではない。ルーベンスがイタリアに行ったときには既に壁画はみえなかった。コピーや版画などに基づくものである。

この壁画は、未完かもしれないが確かにあったらしく、1549年にDoniがLollioに書いた手紙に、フィレンチェで観るべきものとして、「大広間の騎士と馬の群像は目覚ましいものである。。。レオナルドの戦闘図の詳細は奇跡のようなものだ。」とあるから、当時は有名なものであり、現存していた。
 また、1505年当時、政庁が供給した資材には多量の麻布や油が含まれていたから、油絵であったことはまちがいないようだ。
Ref A.O. della Chieza, Tout Ouevre peint de Leonard de Vinci

油絵が壁の間で500年ももつものだろうか? 痕跡ぐらいはあるだろうが。。

 イメージは壁画のためのレオナルドのデッサン Source: HORNE, Leonard da vinci





posted by 山科玲児 at 09:00| Comment(2) | 2012年日記
この記事へのコメント
*話題が違てすみません。

大学の書棚を歩いてたら、『中国書法』という、簡体字で大陸出版の雑誌を見つけました。
わたしは書に明るくありませんが、山科さんはご存知でしょう。

2012年02号を見たら、なにやらページの大半が写真印刷で、
色もよく、装丁もよく、内容の書法まで、ええなあ!
という感じを受けました。

中国も文化が発展してるんですね、わたしが居った1991年とは偉い違いです。
日本の短い近代史を、もっと速く駆け上がってるんでしょう。

雑誌『中国書法』は、前号の2012年01号もきれいですが、
2011年に戻ったら、もはや白黒写真で、身も細いです。
むちゃくちゃ早い「現代化」やなあ、と嘆息しました。

でも、ここの(政治大学)図書館には、香港の『オリエンテーション』が置いてません。
台大の図書館にはあるのに。

因に、わたしは雑誌『國華』というものを、台大で初めてみました。
あれ、なんで定価一号4〜5000円もするのでしょう(^^;
Posted by 臨夏 at 2012年05月10日 14:32
>『中国書法』
は  現代の書法家の研究・発表紙だったと思います。あまりみていません。

>香港の『オリエンテーション』
広告には偽物が多いんですが、中の記事は良いものが多いと思います。


>因に、わたしは雑誌『國華』というものを、台大で初めてみました。
> あれ、なんで定価一号4〜5000円もするのでしょう(^^;
 実は、もともとは、精巧な木版画複製なんかが冒頭に入っていました。
 写真も高価なコロタイプ印刷でした。

 今は、そんなのがなくて、あの値段ですからね。たしか今は朝日新聞社の発行になっていると思います。いつまでもつことやら。
Posted by 山科 at 2012年05月10日 21:39
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