2012年05月13日

レオナルド作 アンギアリの戦い の模写が日本に??


レオナルド作 「アンギアリの戦い」壁画についてのジョフリー・ラックの長い記事を読んでいたら、あっというくだりがあった。模写のひとつが日本にあるというのだ。

Geoffrey Luck
http://www.quadrant.org.au/magazine/issue/2012/5/the-new-battle-of-anghiari

拙訳>たぶん、最も重要な模写は、キャンバスに油彩で模写された タヴォラ ドリアと呼ばれるもので、115x86cmのものです。彩色で、制作はレオナルド制作からそれほど後ではない時代のものです。これは1940年にナポリでナチスに略奪され、1988年までミュンヘンの個人コレクションにありました。オックスフォード大学のマルチン ケンプ 教授によると日本にあるそうです。この絵の複製は普及しています。
>

イタリア語のウィキペディアにも図版がのっている。
http://it.wikipedia.org/wiki/Tavola_Doria
このイメージを見る限り、レオナルド自身の絵ではありえない。破損しているところを忠実に模写しているからだ。原作者ならありえないことである。

おそらく、バブル時代に入ったのだろうが、1998年以降のデフレによって、そういうものは多く欧米にまた出ていっている。これも欧米にまた出て行ったのではなかろうか。

posted by 山科玲児 at 10:14| Comment(2) | 2012年日記
この記事へのコメント
この謎の板絵については
拙著を読んでからの批評の方がいいと思いますよ。公立図書館でご覧になって下さい。
Posted by 秋山敏郎 at 2014年06月20日 17:43
>秋山  様

  貴著::ダ・ヴィンチ封印「タヴォラ・ドーリア」の500年::を拝読しましたが、特にかえないことにしました。
  東京富士美術館に、良いイタリア絵画の展示会が開催されればよいことだ、と思っています。


Posted by 山科 at 2014年06月27日 20:29
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