美に生きた細川護立の眼 [単行本]
http://www.amazon.co.jp/dp/4763010018
細川護立さんの骨董・古美術・当時の現代絵画(日本画など)の収集について、関係者の思い出話や、護立さん自身の文章(あるいは口述)を収録したもので、ある意味、非常に貴重である。こういう本は、1刷しかださないで絶版ということが多いので、入手困難になりやすい。
古美術に興味のある人には、入手しておくことをお薦めする。
最初に、細川護煕 元首相の文章があるが、この人は政治家になるべきではなかった、とつくづく感じたものだ。現在のように隠退しているのが一番良いと思う。
当時の生々しい売買の話もあるのだが、細川本家の財力はどこからでてきたものだろうか? と疑問に思った。旧大名でも、佐竹家のようにささやかな家になった人々もいるんだが。この本のなかには、3万円とかいう金額が平気ででてくる。当時の小学校教員の初任給が40円ぐらいだった時代にだ。
とにかく、最上流の古美術収集の内側をのぞいている感じがしる。それも「お茶」や茶道と関係のない収集というのが、他と全く違う。
細川護貞氏のこういう記録も集めてほしいものだ。
帯に「白州正子に美術の手ほどきをしたトノサマ」という煽りコピーが入っているが、白州正子の文章は何も入っていないし、白州正子の古美術の好みと細川護立の好みは正反対である。あまり成功した「手ほどき」とはいえないようである。
以前ご教示頂いた『骨董うらおもて』もおもろさ極まりない本でしたし、
この本にも期待します。
大学図書館には、なぜか『目の眼』
のバックナンバーが揃てるんですが、
その一冊にあった護煕のインタビュー記事を読んだとこで、
また細川護立と護貞と護煕の名前がだれがだれやら分からなくなったので、Wikipediaも見ていたとこでした。
古田織部を主人公にしたまんが、『へうげもの』をご存知ですか?
鬼才山田芳裕の、今モーニングで連載中のまんがで、アニメにもなりました。
もうすぐ15卷が出ますが、14巻では関ヶ原前夜でした。
三成の書き様が素晴らしいです。
佐竹の殿さんも出て来ますよ。
で、そのまんがのなかの「幽斎」が、「護煕」と同じ顔なんですよ(笑
作者はもともと、護煕のパロディでも有名な人でしたし。
幽斎、格闘技に優れた人物と描写され、具足なしで、群がる敵兵を投げ飛ばします
(なぜかは知りません、利休も強かったです)
アニメ版ではさしさわりがあったようで、顔もあまり似せなかったそうですが。
『図説「茶の湯」入門』という最近の本にも、「へうげもの」のキャラクター群が出て来ます。
ながなが失礼しました!
ワニエックやヴォニエなんか、名前だけしってしましたが、ヴォニエがそんな偏屈な人だとは知りませんでした。古い洋書にあるロシア人亡命学者 エリセーエフの人柄の描写も貴重でした。
細川護貞さんは、なんどか観たことがあります。