2012年09月04日

バーン・ジョーンズ展 その2

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 再び 思うが、人間というのはあまり進歩しないというか、あまり好みは変わらず、昔感動したものをより深く観賞するようになる、というだけなのかもしれない、と思ったものだった。1987年に新宿伊勢丹でデパート展があり、そのときに  眠り姫の次女のグアッシュ六点と「ランスロットの眠り」  に強い印象を受け、それを観に神戸までいったようなものだ。

実は、今回みた いばら姫の油彩完成作は1985年にラファエル前派とその時代展でみていたのだ(イメージのポスター風額絵)。1987年にみたのはプエルトリコのほうの作品で、こちらはちょっとおちる。

 結局、フローラが力作であることを再発見し、前述の作品が更に深淵なものであることを感じたわけで、それ以外の発見は乏しかった。世界にはそうたくさん大傑作はないということだろう。
 侍女たちのひとり後ろ向きの一人の胸当ては、どうも皮製のようで、皮の質漢を執拗に描写してある。G.ラトゥールのようにワンポイント写実を強調する画家のようだ。また、1番目の侍女の足が解剖学を無視しているようにみえる。無視しても美しければよいというのは、別にいいのだが、、

 プシュケーとエロスの小さな雛形はパリのモロー美術館でみたモローの習作をおもいだした。この2人同時代でもあるし共通性があるのかもしれない。

 私はバーン・ジョーンズ展会場で 予備の読書用・近くをみるための眼鏡を置き忘れてしまった。そこで大阪から電話したら忘れ物として保管されているという。そのため 予定を変えて、またこのt展覧会にもう一度いくことになった。粗忽なことだが、二度みろという運命の声なのだろう。
posted by 山科玲児 at 21:01| Comment(0) | 2012年日記
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