2018年02月19日

同じ紙



太宰府の九州国立博物館:特別展『王羲之と日本の書』
http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s50.html
で、
小野道風の、、
・三体白氏詩巻
・玉泉帖
の2本を比較してみることができました。
 どうも、この2つで 紙質紙色が同じようにみえるということです。
 影印では、なかなか白紙の質の比較なんかわからないですから、とても良い機会でした。
・三体白氏詩巻  って、玉泉帖より紙の丈が高いことが印象的でした。
posted by 山科玲児 at 09:34| Comment(0) | 日記

2018年02月18日

工夫してるらしい宋代花箋特展

宋代花箋特展では、実物では模様はほとんど観ることはできないだろうと書きましたが、


宋代花箋のTV  動画
https://www.youtube.com/watch?v=Rg7jjlxaE9I

を観ますと、展示品の前に
「ここから観るとよく見えますよお」という場所が指定してあるそうです。それから考えると照明なども考えられていて、かなりよく観ることができるのかもしれませんね。ただ保証はできませんので行く人は、かなりギャンブルだと感じております。行きました。何もみえませんでした、では悲惨です。まあ、台湾地震の募金だと思っていくというスタンスもありえますけど。

  また、宋時代の蘇軾などの書簡がかなり出ているのが良い点でしょうか。
ところで、
また、傳宋徽宗:: 池塘秋晚圖
1/1-2/12までで、もう展示終了しているというのも、難ですね。
傳 米芾 書離騷經に展示替えになっているようです。。








posted by 山科玲児 at 09:03| Comment(0) | 日記

2018年02月17日

プルシャンブルーも劣化する

浮世絵の劣化.jpg


浮世絵の絵具が光や大気で褪色 変色する件で

明白な例があったので、紹介する。

褪色、変色の例としてはこれを掲示すれば良いと思う。

これは江戸時代末期の浮世絵で、同じものが違う保存環境にあったためこのように変わった例である

なんと西洋わたりのプルシャンブルー:ベロリン;ベルリン青もまたこのように褪色するものらしい。




無断でおかりしたが、ソースは、、
江戸時代の浮世絵版画に用いられた
フェロシアン化鉄顔料の劣化
貴田啓子バス1 北田正弘バス2
東京藝術大学大学院美術研究科
posted by 山科玲児 at 10:35| Comment(2) | 日記

ホーンとドルメッチ

HORNE carrica.JPG

  フィレンチェで20世紀初期に活躍していた美術商というか美術蒐集代理人  ハーバート・パーシー・ホーンHerbert Percy Horne(1864-1916)は、バロック音楽復興(古楽)運動の先駆者アーノルド・ドルメッチ(日本語wiki) の援助者でもあったようだ。

   1891年12月19日 大英博物館の裏、ブルームズベリー地区のCentury Guild Houseで開催されたドルメッチのコンサートにも出席している。1897年にイタリア王妃マルゲリータのために、イタリアでのドルメッチのコンサートを企画している。

  そのころからのドルメッチとの交際の上で、ホーンは古楽のために色々な業績があるようだ。
 クラヴィコードの発音メカニズムの解明をやったようである。そして彼自身クラヴィコードを弾いたようで、バッハの半音階的前奏曲とフーガが得意だったそうである。

   また、大英博物館や、ボローニャやフィレンチェの写本から古い音楽を収集し、ドルメッチにも送っていたようだ。 また、イタリアの古楽器ヴァイオリンやクラヴィコードをドルメッチに売ったりしていた。

   ドルメッチの友人や支援者にはウィリアム・モリスロジャー・フライジョージ・バーナード・ショーエズラ・パウンドウィリアム・バトラー・イェイツなどがいたのだから、 ホーンもまたいわゆるブルームズベリー・グループの一員だったようである。
   ドルメッチというと、昔のリコーダーのメーカー名としか憶えていない人も多いかもしれないが、開拓者には違いない。


ドルメッチ一家や友人たちとの演奏風景を撮った無声映画も残っているようである



posted by 山科玲児 at 08:06| Comment(0) | 日記

平昌五輪でスイス選手にもノロ感染



ついにスイス人選手、それも世界タイトルをとったこともある有名人にまで、ノロウイルス
が感染したそうです。
もっとも守られるべき選手にまで感染となると、それ以外の人にも感染は広がっていると考えざるをえませんね。
観客もあぶないのではないのでしょうか。もう少なくとも240人ぐらい感染確定してます。
下痢症状があって検査してない・検査完了していない人が何倍もいるようです。

日本選手もロシアの女子フィギュア選手にならっていったん日本に帰って、試合のある前日にいくぐらいでよいと思います。

 この病気、知人の話では、下痢・嘔吐などとても悲惨な病気で看護も大変、家中消毒しないといけない。それもアルコール・逆性石けんなんかではあまりきかないので、塩素系の強烈なものでやらないとダメなんだそうです。
特効薬はなく対症療法だけ、まあ体力があれば数日で回復するそうです。

こういう系統の病気は、暑い季節に流行しそうなものですが、ノロウイルスだけは例外で摂氏二十度以上だと感染力を失うんだそうで、寒い季節に流行する病気なんだそうです。



posted by 山科玲児 at 06:55| Comment(0) | 日記

2018年02月16日

フィレンチェからの手紙

FrickCollection  rembrandt ss.jpgHORNE carrica.JPG
フリック  コレクションのレンブラントの有名な自画像
https://www.frick.org/interact/rembrandt-harmensz-van-rijn-self-portrait
について、当時の売買・所蔵の事情を伺わせる手紙を翻訳してみます。
 ホーンHerbert Percy Horne(1864-1916)が書いた、当時メトロポリタン美術館学芸員へアサインされたころの
ロジャー・フライRoger  Fry (1866 - 1934)
への手紙です。

  しかし、英国貴族所蔵のレンブラントのことを、イタリアのフィレンチェで、フィレンチェ在住の英国人美術商・ブローカーが、英国人でメトロポリタン美術館学芸員へ相談するという、おそろしくインターナショナルな取引話ですね。。
  ホーンのカリカチュア風肖像(イメージ)もだしておきます。

******
1906年5月14日、フィレンチェ
フライ  様
  この件は我々だけの極秘にしておいてください。
  今日イルセスター卿夫妻と昼食をとりました。夫妻は、Holland House Melbury&C.
を継承されたようです。相続税のためにあのレンブラントを売りたいのはイルセスター伯爵です。
   このレンブラントの自画像は、ドイツの大きなレンブラントの本、並びにそのほかの本にも写真がでている作品です。私は実見しておりませんが、有名な権威者が質の高い作品だと私に語っておりました。
  ハーバート・クックはこの件は断ったそうですが、クックの父親は一つの絵に大金を使うことを許さなかったようです。

 卿はアグニューや他の画商にも相談しています。貴方はこの件で動くおつもりはありませんか?もしそうなら。私は卿に紹介し、貴方が絵を観ることができるように計らいます。卿がロンドンに帰ったあとでいいとおもいます。
 イルセスター卿は満足のいく価格でなければ、手放す気はないようです。アグニューの手に落ちるよりは、あなたなら直接、もしくはあなたの代理人で有利に交渉できると思います。
  お返事いただければ、来週末にイルセスター卿がフィレンチェを発つ前に、この件を手配します。
  敬具
   Herbert P. Horne
******
Source:: APOLLO誌 1985年8月号


posted by 山科玲児 at 07:23| Comment(0) | 日記

2018年02月15日

佐藤辰美 コレクション


佐藤辰美 氏の仏教美術を中心とするコレクション展示が北九州市立小倉城庭園 であるそうである。
痕跡の美―古きものにおもいをはせる
http://www.kcjg.jp/exhibition/2018/158.php

  神戸東灘区の香雪美術館 2017年5月20--7/2と7/15-9/3で、開催された企画展と似たものでしょう。
    https://www.asahi.com/articles/ASK5N5FSRK5NPIHB00L.html

  欠けたものを中心とするという展示方針には多少好感をもった。
    なんでも米国のART NEWS誌にある、世界のコレクター200というのにとりあげられている日本人3人の一人なんだそうだ。芸術新潮2015年3月号によると他の二人は ユニクロの柳井社長と大林組の会長なんだそうで、なんかピントはずれな気がする。
  2万点というコレクション数もどうもおかしいので、コインや切手などのコレクターなのかなあ?と思って、佐藤氏に取材をしたらしい芸術新潮2015年3月号 を図書館で借りて読んでみた。

  そしたら、どうもレコードのコレクションが最初で、7500点のレコード+3000点のCDコレクションがあるらしい。なるほど、、と納得した。守備範囲の広い人で、レコード 陶磁器、民族美術、現代美術、工芸、中国美術、仏教美術など、色々な分野を遍歴した方らしい。

  ART Newsは、どうも現代美術の収集家ばかりフォーカスし、現代美術を買ってもらえるように宣伝する雑誌のようだから、「現代美術」というところでひっかかったのだろう。ユニクロ柳井氏が、そんな優れた収集家だなんて聞いたことがないから、ART NEWSがいう「コレクター」概念が私が考えているコレクターとは少し違うのだろうと思う。大林組の会長もまた全く知らない。

   高松次郎の作品を多量に購入しているんだそうで、「影」シリーズの本物を自宅においているそうである。4000点のドローイングも所蔵しているとか、、ほとんどレコード+CD+高松次郎で2万点の大部分になっているようです。
 そういう意味で、現代美術のコレクターという呼び方が妥当なのかな。。

 さて、当方がチェックできそうなのは、中国美術ぐらいである。藝術新潮の図版にでているのは「北宋の硯板」というので、がっかりした。現在の考古学的発掘や沈没船回収の下限年代がはっきりした硯による様式 年代観では、とんでもないものである。もちろん硯板には偽物も本物もないが、「北宋」はないだろう。これは江戸琳派の絵を室町時代の大和絵だといったり、幕末の英泉の浮世絵を春信の作品だといったりするようなもので、無茶である。勿論、様式史であるから「小野道風が書いた和漢朗詠集」のような明白な矛盾ではないけれどね。これは北畠氏からの購入ということである。北畠氏は、戦後の古硯の鑑賞研究売買のパイオニアの一人であるが、新しい研究成果を頑なに拒否し自分流の様式観を堅持しているようだ。これは大きな本を出しているもう一人の硯業者も同じである。そのほうが商売としてはよいのだろう。しかし、それでは、どうしようもない絵を、五代の周文矩とか宋末元初の銭選とか鑑定した戦前の支那通と同じではないか。
  「より緻密な完成度」を求めて中国美術ということになったそうだが、「硯」じゃあ、ちょっと違うような感じがした。そういう方向だと乾隆時代の驚異的な工芸品のほうがいいと思うんだけれどねえ。 あれなら技術的な高さだけで優劣がわかるのでわりと分かりやすいしね。ただ、2000年代で中国美術収集はやめたんだそうなので、現在忠告しても意味のないことではある。

  今は、仏教美術とワインとレコードCD収集がメインだそうである。
posted by 山科玲児 at 16:21| Comment(0) | 日記

2018年02月14日

バレンタイン  版画

ValentineDayP1050271.JPG

季節ものですので、
19世紀英国の風刺画家・挿絵画家のジョージ・クルックシャンク(George Cruikshank, 1792年9月27日 - 1878年2月1日)
の作品をvalentine's day  2年ぶりに挙げてみます。
posted by 山科玲児 at 18:23| Comment(0) | 日記

蘇州片 特別展

清明上河図巻  東博w.jpg

 蘇州片という複製絵画 贋作絵画の、ある特徴のある大集団については、
昨年2017年2月28日に書きました。。
  http://reijiyamashina.sblo.jp/article/178933253.html

なんと、その蘇州片  特別展を、あの台北  國立故宮博物院で開催されるそうです。
それも1室で小規模なものではなく、なんと書画ギャラリー全部を使った大展覧です。

   偽好物−十六至十八世紀「蘇州片」及其影響 4/2〜6/25
        https://www.npm.edu.tw/Article.aspx?sNo=04009965

 偽物・コピーの特性の研究というのは中国書画の研究には必須の心得ですけれど、これは一般には影の領域、闇の部分、どちらかというと隠したい話題、裏でこっそり教える秘訣というべきものでしたんで、古い文献にも多くは書いておりません。
  これを大きく展覧するというのは、前代未聞、かって聞いたこともない大胆な企画展ですね。
皮肉に考えると、本物を多数もっている國立故宮博物院にして初めてできる展覧なのかもしれませんねえ。 図録も研究書としては貴重だと思いますが、一般に、初日に出版販売が間に合わないことが多いので、少しあとで行ったほうがいいかもしれませんね。。。また比較のために本物の名品がでるかもしれないので、それは注目したいところです。

 蘇州片の影響という意味では、17世紀ごろの呉彬、陳洪綬、崔子忠、などの奇妙な作品にはこういう蘇州片の影響があるという説は昔からありましたつまり、画家が参考にするのは本物の絵ばかりではなく全くの偽物を模範にして製作してしまうこともあるんですね。こういう絵の展示もあるかもしれませんね。。




posted by 山科玲児 at 09:20| Comment(0) | 日記

2018年02月13日

九州国立博物館がゲットしたもの


太宰府の九州国立博物館:特別展『王羲之と日本の書』
http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s50.html
で、九州国立博物館所蔵品として展示されているもので、瞠目したのは、、

・公任本  古今和歌集  上下册完本?
 色紙に金粉を散らした装飾紙に書いてます。
 隣に展示されていた元永本と比べたら地味なんですが、平安時代とされる古今集の完本は非常に少ないのですから、
 どうみても新発見のこの冊子 貴重です。
  書風は、益田本和漢朗詠とかに近いかなあ。。
  
・古筆手鑑  まつかぜ
  これは、明治以降に制作したものじゃないか?と思いますが、名品といわれる古筆が並んでいます。変な言い方ですが、現代で「名品」とされる古筆が並んでいるから手鑑の制作・編集が新しいんじゃないかとおもうんですよね。江戸時代以前の編集の場合は、伝統的にいれるべきものをいれているので意外に書道的な意味での名品が少ないんです。
  このなかでも珍しいのは
  尾形切(西本願寺三十六人家集の業平集の断片) かな、、現存6枚といわれてます。
  高野切第3は、少し違和感がありました。
  この古筆手鑑「まつかぜ」は 小松茂美氏が 2001ごろ記録・出版してるみたいですね。

どちらも、考古品とか、歴史資料とかが前面に出ている九州国立博物館としては、畏るべし、、という収蔵品です。

この2つは坂本五郎氏寄贈となってます。いろいろいわくつきの古美術商のかたですが、
2016/08/15 :坂本 五郎氏(さかもと・ごろう=古美術商)、92歳
で逝去されてます。生前の寄贈なのかな?あるいは国への遺贈で、文化庁経由でこちらに来たのかもしれません。
 中国陶磁の大物の取引で名をあげ、話題を呼んだ坂本氏ですが、日本美術のほうが良いセンスの収集してるんじゃないかなあ、、と思いました。
 広田不孤斎も、東博寄贈のものでは、中国陶磁以上に、日本美術や茶道美術の非常に優れたコレクションが素晴らしかったのですが、古美術商は自分の商売分野以外で自分のコレクションをつくるものなのかなあ??と再び思いました。
館長が平安古筆に詳しい島谷先生ですから、こういうものが回ってきたのかもしれません。

ところで、九州国立博物館には美しい
亀山切 の冊子があるのですから、
http://collection.kyuhaku.jp/gallery/1256.html
これもだせばいいのにね。他館から借りてきたものを優先展示して、遠慮したのかな?

 常設展のギャラリーでも、ちょっと面白いものがありました。
韋駄天・猿猴図 (重要美術品), 重要美術品, 伝・牧谿(13世紀
https://twitter.com/kyuhaku_koho/status/956694703541489665
です。
牧谿の真作かどうかはともかく13世紀〜14世紀の中国画であることは間違いないでしょう。
牧谿作とされるテナガザルというのは、そう珍しくないのですが、
韋駄天 図というのは非常に珍しい。
13世紀〜14世紀の中国画の水墨画で 韋駄天図って、みたことがありません。廟や寺院の壁画や仏教道教図像なんかなら、あるかもしれませんが、こういう水墨画では未見です。どうももと団琢磨旧蔵のようですね。。

これは、希少性という点だけでも面白いと思いますよ。。


posted by 山科玲児 at 08:58| Comment(0) | 日記